APC 技術ブログ

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KubeCon NA 2023: 今年のKubeConの重要キーワード3つ

本日から KubeCon / CloudNativeCon North America 2023のメインカンファレンスが始まりました。

今年の会場はシカゴ。気候は今の東京よりちょっと寒いかなという程度。事前の天気予報では最高気温でも10度に届くかどうかで、しかもシカゴはWindy Town、風が強い街ということで東京の冬用の用意をしてきたのですがそこまでは要らないというのが月曜日・火曜日の状況です。

さて肝心のKubeConの内容です。まずは基調講演第一日目から。初日の基調講演といえば、ある意味今CNCFコミュニティが一番何に注目しているかを示すものではないかと思います。まさに今回のテーマとも言っていいのではないでしょうか。

そして実際に初日基調講演で取り上げたのはまとめると次の3つ。

  • AI / LLM
  • Environment Sustainability
  • Developer Experiences

一番最初の基調講演といえばまさに一番重要視しているものではないかと思います。そして今回一番最初に取り上げられたのはAI/LLM。 OpenAIなどのGenerative AIなどが中心のテーマです。もちろん単純にChatGPTを使うというシーンもあるでしょう。しかしここはKubeCon、それだけではありません。KubernetesがLLMのトレーニングワークロード実行環境にバッチリ。さらに今はLLMなどもOSSで提供されているから、PrivateなLLMなどもKubernetesがあれば簡単に試したりできる。

ここ1年くらいでGenerative AIなど、世界のトレンドががらっと変わったと思いますが、そうした影響はKubeConでも明らかに現れているなと感じるものでした。

そして世界的にも注目されている領域がEnvironment Sustainerbility。いわゆる環境問題に対する取り組みです。CNCF、そして各種コミュニティ・企業にとって必要不可欠な取り組みになっています。特に今回はLLMなど多量のコンピューティングリソースを消費するものが取り上げられてますので、相対的にこの問題の重要性もあがっているように思います。 環境問題への取り組みはコンピューティング消費にブレーキをかけているようにも見えますが、全体としてちゃんと対応していることが逆に安心してCloud Resourceを利用できることにもつながるので今後も重要性は高くなる一方ではないでしょうか。

最後にDeveloper Experience。さまざまな面からDevExは注目されているようです。私の思い込みかもしれませんが、Breakout Sessionで Platform Engineering のラベルがついているものが相当数あるように見えます。また、Infrastructure Layerの抽象化という話題もあちこちで登場しているように思います。これらもDevExというテーマに含まれると思います。

技術的にはKubernetesも成熟期を迎え、より効率的に、そして環境負荷の少ない使い方を、実際のプロダクト/サービス開発、プロジェクトで適用していこうという現れなのかなと個人的には解釈しました。

みなさんは初日基調講演のテーマから何を感じ取りますか?