はじめに
Power Platform推進チームの小野です。
Power Platformのアプリ作成者向けAssociate資格「PL-100」を取得しました。
これからPL-100取得を目指す方に向けて、学習方法を共有します。
※同じAssociate資格のPL-200(業務コンサルタント向け)の学習方法については、下記を参照ください。
試験範囲
※2023/3/15版 の情報です。
- ビジネス ソリューションの設計 (20 から 25%)
- データの分析と視覚化 (10 から 15%)
- ビジネス ソリューションの構築 (60 から 65%)
上記の学習ガイドからは、市民開発者・パワーユーザーを対象にしている試験だと読み取れます。
「正式な IT トレーニングの経験は受験者に求められない」
「受験者は自己完結型であり、主要な職務の一部として発生する問題の解決に重点」
といった記載が見られるので。
Power Appsが中心ですが、それだけに特化しているわけではなく、他のツールも登場してきます。
各ツールの問題の比率は、体感では下記のような感じでした。
- Power Apps:60%
- Power Automate:20%
- Power BI:10%
- Power Virtual Agents for Teams&AI Builder:10%
学習方法
前提知識
PL-900(Power Platform 基礎)に合格していることを前提にしています。
PL-900がPL-100などのAssociate試験の受験要件になっているわけではありませんが、
まずはPL-900を取得して全体感を理解しておくことをオススメします。
Microsoft Learn
Microsoft資格試験では定番のインプット手段です。
Microsoftが作成したコレクション(約17時間分)をひととおり確認しておきましょう。
また、Learnには「試験対策用の練習問題」があり、安定して9割正解できるようになるまで繰り返しました。
なお、17時間のうち約14時間がPL-200のコレクションと重複しています。
PL-100の範囲をしっかり理解していれば、PL-200の範囲の3分の1を理解できていることになりますね。
(ESI:実施なし)
※Enterprise Skills Initiative:Microsoftが企業に提供している教育プログラム
ESIから実施できるPractice Testは、提供されていませんでした。
実機操作
Learnの演習や、模試をやってみて理解が不十分だと感じた点は、Power Platformの各ツールを実際に操作して理解を深めました。
PL-100では、Power Appsで使うPower FX関数についての出題があります。
担当者決めルーレットアプリの作成などを通じて、変数やコレクションの扱い(Set/UpdateContext/Collect/Patchなど)などの理解を深めました。
Power Appsからの出題が多いPL-100では、モデル駆動型アプリの理解も重要です。
Power Platformを業務で利用している場合でも、モデル駆動型アプリを利用しているケースは少ないのではと思います。
Power Apps開発者向けプラン・サンプルアプリを使って動きを確認しておきましょう。
Power Apps開発者向けプランの利用方法は、下記の動画を参考にしました。
資料作成して情報共有
PL-100もPL-200と同様、他の試験と比べて問題や試験対策の情報が少ないです。
学習・実機操作して得られた気づきをアウトプットすることで、理解を深めました。
学習方法まとめ
- Learnでひととおりインプット(PL-200を学習済みなので、新しく学ぶことは少なかった)
- Learnの模試は入門編だと思って、全問理解できるくらいまで繰り返す
- Power Apps開発者向けプランを使って、実機を操作しながら理解を深める。特にモデル駆動型アプリ
- 学習内容をアウトプット
PL-100で特に重要なのは、Learnで地道に学ぶこと・実機を操作して理解することの2点だと思います。
業務コンサルタント向けのPL-200に比べると、試験範囲と業務での利用とが重なる部分が多いので、実機をたくさん触って理解を深める方法が有効です。
感想
>PL-200を受ける前段階として、PL-100を受けるべきだったのではと思っています…
というPL-200合格後の感想の通りでした。
PL-100で市民開発者としての基本的な使い方を学んでから、PL-200(あるいはPL-400)で上流に進むような形がよさそうです。
PL-100は、Power PlatformのAssociate資格の中では浅く広く・手を動かしながらの学習になります。
「PL-900に合格した。もっと学びたい!」という市民開発者の方にとってのちょうどよい目標になると思います。
もちろん、目的は資格を取ることではなく、その先の業務改善にあるはずなので、
自分の業務に対してPower Platformでアウトプット(改善)しながら学習できると一石二鳥ですね。
おわりに
次はPL-300(Data Analyst)に挑戦します。
Power QueryやDAX式など、他ツールには登場しないクセの強いコンテンツが目白押しですが、
Microsoft FabricがGAされる前に、Power BI・データ分析のスキルを高めたいと思います。