APC 技術ブログ

株式会社エーピーコミュニケーションズの技術ブログです。

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PL-200(Microsoft Power Platform 業務コンサルタント)学習方法

はじめに

Power Platform推進チームの小野です。
Power Platformの業務コンサルタント向けAssociate資格「PL-200」を取得しました。
これからPL-200取得を目指す方に向けて、学習方法を共有します。

learn.microsoft.com

試験範囲

※2023/3/28版 の情報です。

  • Microsoft Dataverse を構成する (20 から 25%)
  • Microsoft Power Apps を使用してアプリを作成する (15 から 20%)
  • プロセス自動化の作成と管理 (20 から 25%)
  • Microsoft Power Virtual Agents について説明する (10 から 15%)
  • データフローと Power BI を使ってデータをインポートし、視覚化する (10 から 15%)
  • 環境戦略を定義する (10 ~ 15%)

おおまかに分けると、下記の4種類の理解が問われます。

  • Power Platformの5つのツール
  • データ基盤となるDataverse
  • セキュリティや監査など、全体に関わる管理業務
  • 環境内・環境間でのアプリの扱い(ソリューション)

「環境戦略を定義する」の環境は、Power Platformにおけるデータベースの1単位だと捉えるとよいと思います。
開発環境・テスト環境・運用環境の3つを使っているケースの問題が多いです。

学習方法

前提知識

PL-900(Power Platform 基礎)に合格していることを前提にしています。
PL-900がPL-200などのAssociate試験の受験要件になっているわけではありませんが、
まずはPL-900を取得して全体感を理解しておくことをオススメします。

Microsoft Learn

Microsoft資格試験では定番のインプット手段です。
メモを取ったり図表にまとめたりしながら1周しました。1周するだけで50時間超です…
日本語がわかりにくい箇所が散見されますが、自分の言葉でまとめなおす余地がある、とも言えます。

また、Learnには「試験対策用の練習問題」があり、安定して9割正解できるようになるまで繰り返しました。

ESI

※Enterprise Skills Initiative:Microsoftが企業に提供している教育プログラム

ESIから実施できるPractice Testを、単元ごとに全問実施しました。
Learnの練習問題よりも難易度が高く、しっかりと理解していないと正解できないように感じました。

実機操作

Learnの演習や、模試をやってみて理解が不十分だと感じた点は、Power Platformの各ツールを実際に操作して理解を深めました。
関数の細かい仕様などはPL-200ではあまり出題されない印象ですが、コンテキスト変数・グローバル変数・コレクションの違いなどは、
実際に手を動かして操作したことで理解が定着したと思います。

Dataverse、モデル駆動型アプリ、環境管理の操作感などは、Power Apps開発者向けプランを利用して確認しました。
職場でPower Platformを利用していても、環境管理の画面をじっくり操作したことがある、という人は少ないのではないでしょうか。
Power Apps開発者向けプランを使えば、運用環境に影響を与えることなく、環境管理を体験することができます。

環境管理は、下記の画面から設定していきます。PL-200で頻出なところは、黄色でハイライトしたので参考まで。

Power Platform管理センター>環境>開発者プランの環境>設定

Power Apps開発者向けプランの利用方法は、下記の動画を参考にしました。

www.youtube.com

資料作成して情報共有

PL-200は、他の試験と比べて問題や試験対策の情報が少ないです。
検索しても試験対策の情報があまり見つからなかったので、自分で作ることにしました。

学習したことを下記のようにスライドにまとめて、社内に共有しました。

  • クラシックワークフローってなんだ?
  • 似ている単語の比較(セキュリティロールとセキュリティグループ、とか)

PL-200で重要になるセキュリティや監査は、「実機を操作して覚える」がやりづらい分野です。
そのため、学習内容をアウトプット(手を動かす)して理解を深める作戦が有効になると感じました。

学習方法まとめ

  • Learnでひととおりインプット。メモ・図表を作りながら
  • Learnの模試は入門編だと思って、全問理解できるくらいまで繰り返す
  • 可能なら、ESIの模試も実施する
  • Power Apps開発者向けプランを使って、実機を操作しながら理解を深める。特に環境設定
  • 学習内容をアウトプット

PL-200で特に重要なのは、Power Apps開発者向けプラン学習内容をアウトプットの2点だと思います。
他の3つはどの資格試験でも定番だと思うので。

感想

業務コンサルタント向けということで、ユーザー目線ではなく管理者の視点が要求される試験でした。
ユーザーとして職場などで利用していればもちろん有利ではありますが、管理者としての対応は別途しっかりと学習する必要があります。
そういった意味で、Power PlatformのAssociate資格の中でも難易度の高い試験だと感じました。

また、出回っている情報が少ないこともあり、アウトプット型学習の効果を実感できました。
先達として学習内容をアウトプットしたので、触発されて試験対策コンテンツを作成してくれる人が増えたらいいなと思います。

おわりに

同じAssociate資格である、PL-100(App Maker)とPL-300(Data Analyst)にも挑戦するつもりです。
PL-200を受ける前段階として、PL-100を受けるべきだったのではと思っています…