はじめに
Power Platform推進チームの小野です。
「Microsoft Applied Skills」にPower Automateの試験があると知り、受験してみました。
Microsoft Applied Skills
Microsoft Applied Skillsについては、下記の埜下さんの記事でも解説されていますのでご参照ください。
一言で言うと、ラボ環境での実技試験によって問題解決力を計るプログラムだと見受けられます。既存のMicrosoft Certifications Program (MCP)がロールベースで幅広い知識を問うものであるのに対して、Microsoft Applied Skillsはプロジェクトベースで特定のスキルを問うもの、といった印象です。
試験内容
ラボ環境にて、与えられたシナリオ・要件に沿って、Power Automateのフローを3つ作成する試験でした。問題の詳細は伏せますが、要件自体はそこまで複雑なものではなく、フローのアクション数は4~8個くらいでした。
ただ、下記の3つの難点があるため、それなりに気合を入れて受験しないといけません。
難点①:英語のみ。ブラウザの自動翻訳が効かない
ラボ環境はUSリージョン環境で、すべて英語です。ラボ環境内ではブラウザの自動翻訳が効かないので、わからない英文があったらコピペして翻訳して確認する必要があります。シナリオ説明の文章もラボ環境内で表示されるため、全部コピーして別のところに貼って読んでいました。
まあ、英語に堪能な方なら問題なし、そうでない人は英語の勉強だと思えば一石二鳥ってことで。
ちなみに、USリージョンなのでプレビュー中のCopilotが使うことができます。つまり、要件の文章を全部Copilotに突っ込んでフローを生成させる荒業が可能。後日、保存しておいた問題文とUSリージョンの開発者環境を使ってCopilotに丸投げしてみたところ、普通にいけそうな感じのフローが生成されました。今回は自分の実力チェックの意味でCopilotは封印しましたが、今後はCopilotの扱いも含めたスキルが問われる可能性が高いと思っています。
難点②:ラボ環境のもっさり感
ラボ環境の動作感はもっさりしていて、操作に難儀します。解像度の制約もあるので、クラウドフローデザイナーの画面拡大・縮小を駆使して、神経を使う操作が求められます。パソコンやモニタのスペックにもよりますが。
フロー作成にあたってトライアンドエラーが必要な場合は、ラボ環境ではなく手元の環境で行う方が効率的でしょう。
難点③:試験結果がすぐに表示されない …かもしれない
3つのフローを作って「評価の送信」をクリックしたら、エラー画面になって結果が表示されませんでした。しかも、不合格扱いなのか、72時間経過しないと再受験できない状態に…
再受験しなきゃなーと思いつつ放置していたところ、受験日から10日後にメールが来て、合格していたことがわかりました。結果表示だけがエラーになっていたようで、採点はちゃんとされていたようです。10日待たなくても、ページを隅々まで見れば合格していることがわかったのかもしれません。
どちらにしてもブラウザ翻訳が効かないので、ja-jpじゃなくてen-usのURLで受けた方がよかったのかも?
結果
合格してました(時間差)。Microsoft アカウントの資格証明に、Applied Skillsのタブが追加されていました。
受験後、Microsoft Applied Skillsのページ下部、Previous attemptsの「結果の表示」ボタンから点数を確認できます。作成されたフローをどうやって採点するかは気になるところですが、各タスクの詳細な点数などは不明。
おわりに
ラボ環境を使った実践的な実技試験でした。いくつか難点はありますが、Power Automateで問題解決をしている方・スキルを磨きたい方にとっては、やってみる価値はあると思いました。スキルの証明になるかと言われると、Copilot丸投げ作戦が
Microsoft Applied Skillsについては、まもなく行われるMicrosoft Igniteで追加の情報が発表されるとのこと。その中には「Create and manage apps with Power Platform」も含まれているはずなので、そちらも挑戦してみます。楽しみだ!
余談
3つのフローを作り終えたあとにCTOから来る(という設定の)メールには、「ありがとう、また君と働ける日を楽しみにしているよ」みたいなことが書かれていました。つまり、3つのフローを作ってプロジェクトが完了したら契約終了、その会社とはお別れってことですね。日本ではあまり考えられない光景に、これがジョブ型雇用かー、と思いました。