APC 技術ブログ

株式会社エーピーコミュニケーションズの技術ブログです。

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KubeCon EU 2023: Liqoを用いたKubernetesフェデレーション

ACS事業の谷合です。 オランダ応用科学研究機構(TNO)とオランダ国防省の共同開発したKubernetesフェデレーションシステムの記事です。

オランダ軍の車両からそれぞれクラウドに接続し、データを取得していたとのことです。
しかし、それらを車両間で共有するには困難を極めたそうです。
また、Kubernetesも使われており、同じようにデータ共有の悩みがあったそうです。
そこで、独自にクラスタフェデレーションを行うシステムを開発したとのことでした。

Liqo

LiqoはマルチKubernetesクラスタを束ねて、トポロジを構成し、クラスタフェデレーションを実現ツールです。 liqo.io Azureでいうと、Azure Kubernetes Fleet Managerが近いと思われます。 azure.microsoft.com このLiqoを用いて、上記悩みを解決したとのことでした。

Liqoは以下の機能を提供します。

  • Peering
    一方のクラスタ(すなわちコンシューマ)とリモートクラスタ(すなわちプロバイダ)間で、データの送信のみを提供します。コンシューマ側で受信はできません。 docs.liqo.io

  • Offloading
    Virtual kubeletを生成し、クラスタ間でスケジューリングを行います。
    つまり、フェデレートされたクラスタをあたかも1つの大きな仮想クラスタとして見せることができます。 docs.liqo.io

  • Network Fabric
    Offloadingで仮想クラスタを立てますが、通信も仮想クラスタで機能する必要があります。
    オフロードされたPodがあたかもすべてローカルで実行されているかのように互いに通信できるようにします。 docs.liqo.io

  • Storage Fabric
    仮想クラスタ間で共有するStorageClassを提供します。
    正常に動作しているクラスタにVolumeをbindできるように動作するそうです。 docs.liqo.io

私自身興味のある分野で、話に引き込まれてしまいました。
今回は事例紹介というよりも、Liqoの紹介となってしまいましたが、私も是非試してみたいと思うツールでした!
皆さんも仮想クラスタに興味ある方いれば、是非お試しを~!

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本記事の投稿者: 谷合純也
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