はじめに
初めましてこんにちは、今年の4月からAPCに新卒入社した平井です。 今回、このブログが私の初投稿になります。読んでくださる方々には温かく見守っていただけたらと思います。
私は先日、ネットワーク技術のITイベントであるInteropに参加してきました。イベントでは会場内にネットワークを構築する「ShowNet」というプロジェクトを見てきました。
ShowNetで私は「Media Over IP」という技術が気になったので話していきたいと思います。
以下、調べるにあたって参考にさせていただいたサイトです。 www.macnica.co.jp
Media Over IPとは
映像や音声などのコンテンツをIPネットワーク経由で通信する技術です。
放送メディアのIP化が進む背景には、4Kや8Kといった高解像度映像や高フレームレートでの通信に伴う必要帯域の増加が挙げられます。
映像業界で主流となっているSDI規格の標準的なケーブルの帯域は 3Gbpsであり、4K映像を送信するために必要な12Gbpsを実現するためには複数のケーブルを束ねて通信を行う必要がありました。
一方、IPでは帯域の進歩が圧倒的に早く、100Gbpsを超える通信がすでに可能であり、市場規模もSDIと比較して大きくより低コストでの導入が可能です。また、光ケーブルは長距離にも対応し、さらにケーブルも細いので、SDIケーブルよりも簡単に敷設できます。
以上の理由などから放送メディアのIP化が進んでいるそうです。
SMPTE ST 2110について
ShowNetでは実際にSMPTE ST 2110規格を用いて放送のIP化が行われていました。
SMPTE ST 2110はSDIベースからIPベースの伝送へ切り替えるうえでのIPネットワーク上で通信するための幾つかの規格を発展的にまとめたSMPTE標準規格です。
以下の2110-10から2110-40まで6つの規格で構成されています。
- ST 2110-10:PTPを利用した全体のタイミングやルール
- ST 2110-20:映像データのパケット化
- ST 2110-21:映像データの送信タイミング
- ST 2110-30:AES67形式の音声データのパケット化
- ST 2110-31:AES3形式の音声データのパケット化
- ST 2110-40:字幕等補助データのパケット化
この規格を利用することでパケット化されたメディア情報をPTPを用いて同期し、再編集することでスムーズな通信を行うことができるようです。
感想
今回、Media Over IPについて調べましたが今後はLANケーブル利用してモニタ出力ができるようになるかもしれないということでなかなか興味深い内容でした。まだまだ未熟ではありますが、今後も学んだことを発信していきたいと思いますので何卒よろしくお願いします。