はじめに
こんばんは、ACS事業部の吉川です。
Microsoftの年次イベント Microsoft Build が今年も始まりました!
さっそく多くのアップデートが発表されており、以下の Book of News にまとめられています。
その中から、我々ACS事業部の注力分野であるコンテナ系サービスのアップデート内容をピックアップしてお届けします。
Azure Functions on Azure Container Apps が GA
コンテナ化した関数アプリをAzure Container Apps上で稼働させる機能が一般提供となりました。
コンテナWebアプリケーションとイベントドリブンな関数アプリを一つの基盤上で稼働させることができます。
プレビュー期間中にご紹介した以下の記事も併せて参照ください。
Azure Functionsに関しては他にも
- Flex consumptionのパブリックプレビュー開始
- OpenAI triggers and bindings のパブリックプレビュー開始
など激アツなアップデートが来ております!
Azure Kubernetes Service のアップデート
以下のブログで更新内容のサマリーが公開されています。
AKS Automatic のパブリックプレビュー
AKS クラスターのセットアップと管理を自動化する AKS Automatic 機能がパブリックプレビューとなりました。
こちらは近日中に掘り下げたブログ記事を投稿予定です!
Azure Kubernetes Fleet Manager の Intelligent workload scheduling のパブリックプレビュー
複数のAKSクラスターを束ねて管理するFleet Managerに機能が追加されました。
ドキュメントを読む限り、従来はNamespace内のPodやDeploymentなどのリソースのみが管理可能であったのに対し、ClusterRoleのようなクラスターワイドなリソースを管理できるようになったようです。
Copilot in Azure に AKS 向けのスキル追加
Azureポータルからチャット形式で利用できるCopilot in AzureでAKS向けの機能強化が行われたようです。
従来よりもより精度の高い提案が期待できます!
Application Insightsの自動インストルメントが提供予定
.NET, Java, and JavaScript向けにApplication Insightsの自動インストルメント機能のプレビュー提供が間もなく始まるとのことです。
個別のアプリでエージェントを組み込まずとも、自動でアプリケーションPodにエージェントが挿入され、テレメトリデータの取得ができるようになります。
追ってPythonのサポートも追加される予定とのこと。
Azureポータル上でのKEDA設定機能のパブリックプレビュー
イベントドリブンなPodスケーラー KEDA の設定をポータルから変更可能にする機能が追加されました。
全てのイベントに対応するわけではなく、メモリー, CPU, Cron, Azure Service Bus の設定のみが対象となるようです。
従来からAzure Container Appsではポータルから設定可能なので、それと近い使い勝手となると思われます。
Cobaltノード
昨年のIgniteで発表のあったMicrosoft独自設計のArmアーキテクチャCPU Cobaltを使ったVMのプレビューが開始されます。
利用用途としてAKSのノードについても触れられています。
昨日発表された新しいSurfaceシリーズ含め、Windows環境でもArmアーキテクチャの利用が広がっています。
クライアントからサーバーまでCPUアーキテクチャを揃えたほうが使い勝手がいいシーンも多いでしょう。クライアント側含め、今後のArmアーキテクチャエコシステムの展開が楽しみですね。
Azure Container Apps のアップデート
Azure Container Appsのアップデートも以下のブログにまとまっています。
Dynamic Sessionsのパブリックプレビュー
Buildの開催に先駆けて数日前に発表されていた機能です。
安全でないかもしれないコードを実行するためのサンドボックスを提供する機能です。
LLMが生成したコードを実行する というのが主なユースケースとなるでしょう。
ユーザーからの要求に合わせLLMがコードを生成し、それをそのまま実行させるという利用シーンが考えられます。
LangChain, Semantic Kernel, LlamaIndexといったメジャーなフレームワークからも利用できるので、開発する上でも便利に使えそうですね!
.NET Aspire との連携
分散アプリケーションの開発スタックであるAspireとの連携が進んでいるようです。
AspireダッシュボードがマネージドなコンポーネントとしてAzure Container Apps環境上で提供されるようです。
OpenTelemetry 対応のパブリックプレビュー
これもBuildより前に発表されていた内容ですが、OpenTelemetryのサポートがパブリックプレビューとして提供されています。
OpenTelemetryのコレクターがAzure Container Apps環境上で稼働し、テレメトリ情報の収集・送信に利用できます。
https://azure.microsoft.com/en-us/updates/public-preview-azure-container-apps-open-telemetry-collector-support/
おわりに
コンテナ系のアップデートをササッとまとめてみました。いくつかのアップデートは近日中により詳細な内容を掘り下げていければと思っています。
Buildの情報はこの後も紹介していこうと思います。お楽しみに!
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