APC 技術ブログ

株式会社エーピーコミュニケーションズの技術ブログです。

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逆引きPlaybook集「Ansibleクックブック」を執筆しました

はじめに

こんにちは、ACT(Automation Collabo Team)の横地です。主にネットワーク自動化のご支援をしています。

本日 2022/03/15 に、書籍「Ansibleクックブック」が発売されました。

book.impress.co.jp

今回、ご縁がありまして共著にて執筆させていただきました。

レッドハット株式会社の大嶋さんや、私と同じチームのメンバーである三枝さん、宮﨑さんも執筆に参加しています。

そんな本書の紹介をいたします。

2022/03/16 追記

4/20 にインフラエンジニアBooksにて大嶋さん、三枝さん、宮﨑さんからの発表があります。是非お申込みください! infra-eng-books.connpass.com

広報ブログには弊社著者から宮﨑さんと私のコメントを掲載しています。 www.ap-com.co.jp

入門書の次の一冊に

本書は入門書とは異なり「実現したいこと」を切り口にした逆リファレンス的なプレイブック集です。Linux、Docker、Kubernetes、VMware、Cisco IOS、ACI、BIG-IP向けのプレイブックを扱っています。

「基本的なことは分かったが、実現したいことに対してどうプレイブックを書いたらいいか分からない」という方に向けた書籍です。本書に掲載のプレイブックを手掛かり活用していただければ幸いです。

こちらの詳しい目次を参照していただくと内容がつかめます。

例えば、第6章ルータ/スイッチには以下のような項があります(抜粋)。

  • 6-2-5 show コマンド実行結果が期待どおりかチェックする
  • 6-4-1 スタティックルートを設定する
  • 6-5-1 ログの送信先Syslog サーバを設定する

なお、入門書については引き続きAnsible実践ガイド第3版もどうぞよろしくお願いします。

他にもこれまで数々の入門書があったからこそ、本書ができたとも言えます。ありがとうございます。


本書の内容

章ごとに内容を簡単にご紹介します。

第1章 Ansibleの概要

Ansibleの概要を説明しています。入門書ではないのでライトな内容にとどめていますが、Ansible 2.10 からの大きな変化である、コレクションについては説明しています。

他の章とは異なり、この章だけはプレイブック集ではなく説明がメインです。

既存の入門書をすでにお読みの方であれば、以下を読んでいただくと差分を埋められると思います。

  • 1-1-2 ansible-coreとAnsible Community Package
  • 1-4 コレクション

第2章 プラットフォーム共通

自動化対象のプラットフォームに依存しない、共通のテクニックを掲載しています。 例えば、ステップ実行や非同期処理などの実行制御方法、ログの表示形式の変更、フィルターなどです。

第3章 Linux

ユーザ作成や、パッケージ管理、systemd等のOS基本設定、ファイル操作、Webサーバ構築例等を扱っています。

なお、この章からは、最初の節(3-1、4-1、・・・8-1)で各プラットフォームをAnsibleで扱うための基礎知識(コネクションプラグイン、必要なライブラリなど)や前提環境を説明しています。

第4章 VMware

データストアのマウントや仮想スイッチの作成などのESXiの設定、クラスタ作成などのvCenterの設定、OVFからのデプロイやスナップショット作成などの仮想マシンの操作、ログ取得などの運用作業を扱っています。

環境準備でつまずきがちな、ライセンスの必要性についても4-1-1で説明されています。

第5章 コンテナ

Docker イメージの操作やコンテナのデプロイ、Kubenetes のリソース作成やHelmによるデプロイなどを扱っています。

「キーワード」のところに、対応する docker コマンドや kubectl コマンドが載っているので、コマンドを手掛かりに索引から探すこともできます。

第6章 ルータ/スイッチ

Cisco IOSのルータやスイッチを対象として、showコマンドの実行や確認、インターフェイス、ルーティング、運用管理機能の設定を扱っています。

設定系のプレイブックについては「このプレイブックの実行によって、どのような設定コマンドが生成・投入されるか」もあわせて掲載しました。

第7章 ロードバランサ

BIG-IP LTM を対象として、VLAM作成や、ノードやプール、バーチャルサーバの作成、運用管理設定などを扱っています。

iRuleの適用もあります。

第8章 SDN

Cisco ACI と対象として、アンダー例の設定や、BD、EPG、コントラクトなどのオーバーレイの設定、運用管理の作業を扱っています。

専用のモジュールがない場合の対処方法も掲載されています。

おわりに・謝辞

執筆にあたっては多くの方々のご協力をいただきました。

執筆の機会をいただいた編集の土屋様、構想の相談に乗っていただいた佐藤学様、図の素材をご提供いただいた北山晋吾様、それから共著者みなさま。本当にありがとうございました。

また、執筆には業務時間を利用させていだきました。プロフェッショナル制度のおかげもあり、執筆活動に理解があってとても助かりました。各所に調整いただいた方々にも感謝を伝えたいです。ありがとうございました。

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