#1 はじめに
こんにちは、エーピーコミュニケーションズ 0-WANの島田です。今回はZscalerの中でも一風変わった製品の1つである、Zscaler Digital Experience(ZDX)について簡単にご紹介したいと思います。
#2 ZDXとは
その名の通り、ユーザーのデジタルエクスペリエンスを最適化することに特化した製品です。ZscalerのエージェントであるZCC(Zscaler Client Connector)がWi-Fi、CPU負荷、サーバー応答時間などの状況を収集することで、ネットワーク、デバイス、インターネットコンテンツの障害をいち早く検知し、解決できるようサポートする機能が豊富に備わっているのが特長です。
近年ではハイブリッドワークが一般的に広まってきた背景により、こういった製品の需要が増えてきています。オフィスワークを基本としていた従来は、オフィスにいる全員が「同じネットワークを」「同じ条件で」利用していました。しかしリモートワークとなると、ネットワークは各従業員の自宅環境依存になります。ここで問題となるのが、「ネットワークが遅い」「AWSに繋がらない」といった問い合わせが来た場合に、切り分けが複雑化することです。その従業員の自宅Wi-Fiが不調なのか、接続先が落ちているのか、はたまた別の問題か...リモートでの対応となるため、問題解決にあたる担当者や当事者は多くの時間を費やしてしまうでしょう。
このような課題を解決するZDXの機能を、次のセクションでいくつかご紹介します。
#3 ZDXの機能
インターネットコンテンツへの接続状況のスコアリング
各ユーザーからの接続状況を集計してスコアリングします。このZDXスコアが低い接続先については、何らかのトラブルが発生していることが一目でわかります。逆に、スコアの低下が見られない接続先に繋がらないといった問い合わせがあった場合、個人の環境に起因した問題があると推測されます。
それだけでなく、このスコアは各拠点毎に分けた形でも表示されます。これにより、どの拠点で問題が発生しているのかが明瞭になる他、社内アナウンス範囲を必要最低限に絞れるといった利点もあります。
レイテンシ発生箇所の可視化
通信がどこで遅くなっているのかをユーザー毎に確認できます。これにより自宅Wi-Fiが不調なのか、途中の経路が問題なのかといった情報をユーザーへのヒアリング無しで把握することができます。
デバイス上のイベントを可視化
Zscalerに加え、ハードウェア・ソフトウェア・ネットワーク上のイベントをタイムラインで表示してくれます。画像内では、ZDXのバージョンが上がったタイミングが示されています。どのようなイベントの前後で問題が発生したのかを時系列で追えるため、ユーザーが認識していないデバイス上の変更も簡単に確認することができます。
Deep Tracing
通常、ZDXスコア算出のためのテレメトリは5~15分程度の間隔で収集するよう設定されます。しかし、より詳細な調査が必要となった場合は、リアルタイムでデータを収集するDeep Tracingを利用できます。これにより、ごく短時間のみ不調となるような観測が難しい問題であっても、原因を究明しやすくなります。
#5 おわりに
以上、簡単にですがZDXの紹介でした。他にもたくさんの機能が備わっていますので、いくつかピックアップしてお伝えできたらいいなと思います。
お読みいただきありがとうございました!
0-WANについて
私たち0-WANは、ゼロトラスト製品を中心とした、マルチベンダーでのご提案で、お客様の経営課題解決を支援しております。
ゼロトラストってどうやるの?製品を導入したけれど使いこなせていない気がする等々、どんな内容でも支援いたします。
お気軽にご相談ください。
問い合わせ先、0-WANについてはこちら。