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Power Platform: 認定資格 PL-200合格体験記

はじめに

Power Platform推進チームの高須です。
2023年11月にMicrosoft Power Platform アソシエイト資格「PL-200」を取得しました。
これからPL-200取得を目指す方に向けて、試験対策方法や、試験にどのような問題が出たかをご紹介いたします。

learn.microsoft.com

 

試験範囲

試験範囲ですが、私が2023年11月26日に受験した内容とは範囲が異なるようです

以前の内容は以下です。本記事は2023年11月26日時点の試験範囲に則っているものとご理解ください

  • Microsoft Dataverse を構成する (20 ~ 25%)
  • Microsoft Power Apps を使用してアプリを作成する (15 ~ 20%)
  • プロセス自動化の作成と管理 (20 ~ 25%)
  • Microsoft Power Virtual Agents について説明する (10 ~ 15%)
  • データフローと Power BI を使ってデータをインポートし、視覚化する (10 ~ 15%)
  • 環境戦略を定義する (10 ~ 15%)

 

※2024年1月12日版の情報では以下のようになっています

  • Microsoft Dataverse を構成する (25 ~ 30%)
  • Microsoft Power Apps を使ってアプリを作成する (25 ~ 30%)
  • ロジックとプロセスの自動化の作成と管理 (25 ~ 30%)
  • 環境の管理 (15 ~ 20%)

また、試験を受けるために下記の Microsoft Power Platform コンポーネントの使用方法について理解している必要があります。

  • Microsoft Dataverse
  • Microsoft Power Apps
  • Microsoft Power Automate クラウド フロー
  • Microsoft Power Pages
  • Microsoft Power Platform 環境

更新された試験範囲ではPower Pagesが新たに試験範囲に加わったようです。

PL-200 の試験の満点は 1000点で、試験に合格するためには、700点以上を獲得する必要がありますので、まんべんなく知識を得ることが重要です。

 

学習方法

まず、PL-200を受験するにあたって、PL-900(Power Platform 基礎)を先に合格しておくことをおすすめします。
PL-900がPL-200などのAssociate試験の受験要件になっているわけではありませんが、
PL-900はPower Platformの全体の基礎部分を把握できる試験なのでPower Platformの入門には最適です。

Microsoft Learn

まずはMicrosoft Learnで試験範囲の学習をします。

かなりボリュームがあり、全て終えるまでに50時間近くかかります。

文章を読み込むだけでなく、実機で再現可能なカリキュラムはできる限り手を動かしてみると理解しやすいです。

 

Microsoft Learn 試験対策用練習問題

Microsoft Learnを終えたら試験対策用の練習問題を受けましょう。ランダムで50問出題され問題のレパートリーも豊富で、実際に試験で出題されたものに近い問題も多くみられました。

回答後にすぐ解説を確認できるので、不明点をMicrosoft LearnカリキュラムやMicrosoftの公式ドキュメントで確認して復習を繰り返し8~9割正解できるようにしました。

P-200は有用な問題集がまだ少ない印象ですので貴重な情報源となります。

learn.microsoft.com

 

実機操作

Learnでの学習だけでなく、実際にPower Platformのコンテンツを触ってみることで知識を定着させることが出来ます。私はPL-200を受験する以前からPower Automate、Power Appsで以下のようなツールを作成していました。

  • くじ引きアプリ
  • 作業のチェックシートアプリ
  • PowerAppsで作成したボタンを押さない限りTeamsで通知し続けるアプリ
  • メールで送付される学習報告をExcelに自動でまとめるフロー

など

Learnの内容と実機で操作した内容の関係を意識しながら学習しました。どうしても座学のみでは実際の操作をイメージし辛い部分があるため、手を動かすことが大切だと感じました。私の場合試験を受ける目的は試験を受けることだけでなくPower Platformを

自由に扱えるようにしたいという思いもあったため、良い経験になったと思います。

 

Udemy問題集

Udemyで販売されている問題集は解説がついていないものや投稿が古く範囲外のものなどあまり精度の良いものは少ないです。

その中でも以下の問題集はオリジナルで、解説もあるため役に立ちました(ただ問題のクセが強いですが・・・)

Practice Exams | MS PL-200 Power Platform Functional Consult

www.udemy.com

 

番外編 Microsoft Power Platform Functional Consultant: PL-200 Exam Guide

Pl-200の試験対策用の書籍で、少しでも問題集が欲しいと思いKindle版で購入しましたが、私が購入したときは情報が古くあまり対策になりませんでした・・・

全て英語のため、Kindleのアプリで翻訳しながら問題を解いていましたが時間がかかりすぎてしまい私にはあまり向きませんでした

 

以下、Amazonの書籍リンク

https://www.amazon.co.jp/gp/product/B08KQKQ22W/ref=ppx_yo_dt_b_search_asin_title?ie=UTF8&psc=1

 

現在出回っているPL-200の問題集は少ないですので、Microsoft Learnの試験対策用問題集での学習をまずお勧めします。

 

スマートフォンでUdemyブラウザ版を日本語訳する方法

私はPL-200受験にあたって、電車内でスマートフォンで問題集を解きながら学習を進めました。しかし、Udemyの問題集をはじめほとんどは日本語対応のものはなく日本語訳が必要でした。

以下では手軽なスマートフォンでの日本語訳の手順を記載します

 

  1. Microsoft Edgeアプリをインストールする
  2. Edgeで翻訳したいサイトを開き、アプリ右下の三本線を選択する
  3. メニューが開くため、翻訳を選択する
  4. サイトが日本語で翻訳される

↑Microsoft Edgeアプリの翻訳機能を利用

 

他のアプリでも試しましたがMicrosoft Edgeが一番手軽に翻訳できると思います

Udemyはアプリ版もありますが、日本語訳する場合はブラウザ版がおすすめです。

 

試験での注意点

試験を受ける前に事前に知っておくと立ち回りやすい試験での注意点を以下に記載します。

1. 問題数

私が受験したPL-200の問題数は、通常問題 36問、環境戦略問題 6問の2セクションで合計42問でした。

複数選択肢のある問題は当たりごとに一点、ただし順序問題は全て正解で一点です

複数選択肢のある問題は5問分あるものもありました。

 

2. 環境戦略問題

環境戦略問題は実際のPower Platform案件に沿った問題が出題され、一つのテーマで複数の問題が出題されます。

問題の例

・外部からの不要なアクセスを防ぐ方法

・作成されたテーブルの関係について

・作成したフローをテスト環境に移す方法

など

環境戦略問題へ移行すると前の通常問題には戻れなくなるため時間配分が大切です。

私は制限時間120分で、通常問題を75分、環境戦略問題を45分で解答しました。確認を時間に含めると余裕はありますが悠長にしていると時間が過ぎてしまいます。

 

3. 日本語訳について

問題は日本語訳されていますが内容が理解しづらい問題もあります。特に選択肢の日本語がわかりづらい時があり、英語に戻す機能を使用して原文を確認して解答することも重要でした。

 

 

オリジナル問題

PL-200の問題を再現したオリジナル問題を記載します

1問目

Microsoft Dynamics 365 Sales を実装している会社があります

注文を受けた際は、3日以内に注文内容を更新する必要があり、注文が更新されない場合は注文テーブルにエラーメッセージが表示されるようにしなければなりません。

エラーメッセージを表示するために何を構成する必要がありますか?

 

A.ビジネスプロセスフロー

B.ビジネスルール

C.Power BI

D.スケジュールでトリガーされるクラウドフロー

 

 

 

解答 B

ビジネスルールはデータの入力や操作時に自動的に実行される条件やアクションのセットで、データの入力フォームで値が変更された際に自動的に計算を行ったり、特定の条件が満たされた場合にフィールドの値を更新したりすることができます。

ビジネス ルールでエラーメッセージを表示するように構成できます。

 

2問目

あなたはアンケート用にキャンバス アプリを構築しています。 ユーザーはそのアプリに自分の趣味を入力します。

ユーザーが回答する際に複数選択できるようにするにはどのコンポーネントを使用する必要がありますか?2つ選んでください。

 

A. テキストボックス

B. ドロップダウン

C. リストボックス

D. ラジオボタン

E. コンボ ボックス

 

 

解答 C, E

リストボックス、コンボボックスは、回答を複数選択できます。 テキストボックスは自由な文字を入力できますが一つしか回答できません。ドロップダウン、ラジオボタンは決められた選択肢を一つだけ選択できます。

最後に

私のPL-200の学習期間はおよそ6か月です。事前知識があったとはいえPL-200はまだ出回っている情報が少なく、どのような問題が出るのか傾向を掴みづらい部分がありましたので学習方法で迷う部分もありました。そのため、Microsoft Learnなど公式の情報がとても貴重です。

少しでも疑問に思った部分は調べ、実機で再現できる部分は手を動かしてみることが合格への近道だと感じました。

PL-900と比べかなり難易度の高い試験ですが、合格できれば大きく自信をつけることができるので、興味がありましたら是非挑戦してみてください!