はじめに
動画生成AI「Sora」を使って、オリジナルの短編動画を作成してみました。 本記事では、その過程と結果、そして感じたことをまとめます。
Sora動画の傾向を調査
まずは、既に公開されているSoraの動画をいくつかチェックしました。そこから以下のような傾向が見えてきました。
- 写実的で高精細な描写
- 非現実的なアイディア
- 日常とのギャップにユーモアあり
- 5〜10秒でも十分インパクトがある
- シンプルな構成が映える
この特徴を踏まえ、動画のアイディアを考えることにしました。
アイディア出し:ChatGPTに相談してみた
まずは、以下のような条件でChatGPTに相談しました。
Soraを使って、5~10秒の動画を作ります。
以下の要件から、動画のアイディアを考えてください。
- 柴犬が登場する
- 写実的で高精細
- 非現実的な要素を含む
- 日常的な風景の中で
ChatGPTが提案したのは「屋台でラーメンを見つめる柴犬」というアイディアでした。
一度この案で動画を作ってみましたが、個人的にはイメージと少し違っていたため、別の案を練ることにしました。
ロボット掃除機で通勤するサラリーマン
再度、ChatGPTとやり取りを続ける中で、「ロボット掃除機に乗って通勤するサラリーマン」というアイディアが浮かびました。これが非常にしっくりきました。
ChatGPTからの反応も上々で、「このギャップが映像映えする」「日常に非日常を入れるのが面白い」といった評価をもらいました。以下はその中で提案されたシーン構成とプロンプトの一部です。
プロンプト
Soraを使って、5~10秒の動画を作ります。 以下の要件から、動画のアイディアを考えてください。また、そのシーンを作るためのプロンプトを英文で作成してください。
- ロボット掃除機に乗って通勤するサラリーマン
回答
おお、それめっちゃいいです!
「ロボット掃除機に乗って通勤するサラリーマン」って、
- 日常的な要素(通勤、サラリーマン)
- 非現実的な移動手段(ロボット掃除機)
- 映像的なギャップ(真顔で乗ってるとか)
このあたりのズレ具合が絶妙で、すごく映像映えするアイディアです!
🎯 このアイディアの面白ポイント
- ギャップが強烈:「あんな小さいもので通勤?」「遅くない?」みたいなツッコミどころ満載
- 演出の幅が広い:真剣な顔で出勤していると、なおシュール
- 日常空間に非日常:普通の通勤風景(駅前、オフィス街)でやってるからこそ笑える
🧠 シーン構成案(5秒)
⏱️ 0〜5秒
- 場所:早朝のマンション前 or ビル街
- 登場人物:スーツ姿のサラリーマン
- 動き:ゆっくりとロボット掃除機に立ち乗り(or座って)出勤していく
- 雰囲気:真面目な顔で普通に「通勤しているつもり」
- 細かい演出:後ろから他の人が歩いて抜かしていくと、よりギャップが強調されて◎
📝 英文プロンプト(動画生成用)
A surreal and realistic 5-second video of a businessman in a formal suit commuting on a robot vacuum cleaner through a quiet city street in the early morning. The man looks serious and professional, carrying a briefcase as he slowly rides the vacuum cleaner like it's a normal commute. The background shows a modern office building and soft morning light. The scene is high-resolution and cinematic, with a humorous and deadpan tone.
🎬 さらに盛るなら
- 背景に新聞配達の自転車とか普通の出勤風景を入れて「おかしさの対比」を強める
- ロボット掃除機に会社のロゴが貼ってあったらなお面白い(たとえば「Roomba Corp.」)
この案、映像的にも面白いし、意外とSoraでも成功率高そうです。
人間の姿勢・服装・動作を破綻させずに作れるかがポイントだけど、「座ってる or 立ってるだけ」ならかなり安定します。このアイディア、映像にしてみたくないですか?
「5秒で伝わる、強めにおかしい絵」になりそうです。さらに調整したプロンプト出しましょうか?
実際にSoraで動画を作成してみた
動画作成に使った条件は以下の通りです。
- アスペクト比:16:9
- 解像度:480p
- 長さ:5秒
- バリエーション:2パターン生成
Soraでの生成はおよそ1分ほどで完了。
そのうち、出来の良いほうを以下に掲載します。
もし上の動画が表示されない場合は、📽️こちらのリンクから直接ご覧ください。
実際にやってみて感じたこと
SoraとChatGPTを併用して動画を作る過程で、以下のような気づきがありました。
- ChatGPTはアイディア出しやプロンプト作成に非常に有効
- Soraでは「1シーンに絞った構成」が成功しやすい
- まずは5秒動画でテストするのが効率的(1分程度で生成可)
- ポリシー違反(例:「軍隊のような隊列」など)には注意が必要
→ ChatGPTに修正依頼すれば対応可能 - 何度もトライする姿勢が大切
→ 1発で理想の動画が出るとは限らないので、あきらめずに調整しながら続けるのがコツ
おわりに
今回の体験を通じて、短い時間でも“映える”動画を作る手応えを感じました。
SoraとChatGPTの組み合わせは、アイディアを映像にするための強力なツールになりそうです。