こんにちは、ACS 事業部の埜下です。
2025 年 6 月 16 日、17 日に開催された KubeCon & CloudNativeCon Japan 2025 に参加してきました! 今までの KubeCon は海外開催だったこともありオンライン参加のみだったのですが、その KubeCon が日本で開催されるということで四国から参戦しました。 そして KubeCon だけでなく、その前日に開催された Japan Community Day も参加してきました。
今回は参加レポートということでイベントの内容をお伝えしようと思いますが、技術的な内容は他の方に任せて、KubeCon および Japan Community Day がどんな感じだったか紹介していきます。
写真メインで文章は少ないのでサクッと見ていただけるかと思いますので、ぜひご覧ください。
Japan Community Day
まずは 6/15(日) に開催された Japan Community Day から紹介します。
会場はお台場にある「docomo R&D OPEN LAB ODAIBA」でした。 最近コミュニティイベントでよく見かけるので、現地に来れて「聖地巡礼」な気持ちでした。
Cloud Native Community Japan や Kubernetes 10 周年のステッカー、アクセサリー(海外から来られた方の手作り!)が配られていました。
会場はメインセッショントラックとサブセッショントラックに分かれており、参加者が見たいセッションを自由に選べました。
Japan Community Day では日本の各コミュニティによるセッションだけでなく、KubeCon 登壇のために来られている方々からのお話しも聞けました。 大半が英語によるセッションだったのですが、Wordly という翻訳ツールが提供されていて手元のスマホでリアルタイム翻訳された日本語を見ることができました。
会場では登壇者の執筆本・翻訳本の販売もあり、購入した方向けの著者サイン会も開かれていました。 私は「入門 OpenTelemetry」と「SRE を始めよう」という本を購入し、「ここにいる全員を OpenTelemetry のコントリビューターにする」という話しをされていた山口 能迪さんのサインをいただきました。 これを読んで OpenTelemetry のコントリビューターになろうと思います。
セッション終了後には懇親会が催されました。 懇親会では新しく Kubestronaut になられた方へのジャケット贈呈がありました。
また、この懇親会では弊社がフード & ドリンクのスポンサーをさせていただきました。 懇親会中の LT タイムでは弊社から亀崎が登壇しました。
どのセッションもとても参考になり、また懇親会もたくさんの方と新たに繋がることができて良いイベントでした。 Japan Community Day は個人的に珍しく現地参加をすることができたイベントで、インターネット上では繋がりのあった方々と実際にお会いできたのもよかったです。
KubeCon + CloudNativeCon Japan
続いては KubeCon + CloudNativeCon Japan の紹介です。 ちょうど全セッションの動画も公開されたようなので、私からは会場の雰囲気をお伝えしていきます。
会場の様子
会場は「ヒルトン東京お台場」でした。 ヒルトンの 1 階がすべて KubeCon 会場になっており、ブレイクアウトセッションの部屋も 4 つあって十分な広さがありました。
受付は前日からオープンしており、「当日受付はめちゃくちゃ並ぶぞ」という情報をもらった私は Japan Community Day の休憩中に抜け出してバッジを受け取ってきました。 情報どおり当日は受付に長蛇の列ができていました。
受付をすると当日首から下げるバッジと、KubeCon T シャツの引換チケット、Welcome Reception のドリンク引換チケットをもらいました。 バッジには QR コードが付いていて、ブースを回ったときに訪問履歴として各企業の方に読み取ってもらいました。 ノベルティもらうときも大体 QR コード読み取りが必要です。
受付の隣にはバッジに貼るステッカーが用意されていました。 このステッカーは「コミュニケーション取っていいか」と「どのように呼べばよいか(代名詞)」を表すためにバッジに貼るもののようです。
Japan Community Day と同じくリアルタイム翻訳として Wordly が提供されており、各部屋には翻訳用の QL コードが設置されていました。 Day 1 のキーノートではそのことを知らず、翻訳なしでセッションを聞いていたので良い英語の勉強になりました。
ブース紹介
現地ではセッションだけではなく、スポンサー各社のブースが展示されていました。 ブースは各社のソリューションの紹介やデモなどがおこなわれており、セッション時間以外はどこも人だかりができていました。 そのため、すべてのブースを回ることはできませんでしたが、どのブースでも快く写真掲載の許可をいただけたのでブースの様子を紹介します。
まずはスタートアップ枠の 3 社から。
こちらは SigLens のブースです。 SigLens はオブザーバビリティプラットフォームで、Datadog や Splunk と比べて性能がよくコスト効率がよいことが売りのようです。
こちらは AppsCode さんのブースです。 KubeDB は AppsCode が開発する製品の一つで、Kubernetes 上で様々なデータベースを構築できます。 AppsCode の提供するダッシュボードからデータベースを管理するようです(画像内のモニタ)。
こちらは VESSL AI さんのブースで、AI モデルの訓練やデプロイを簡素化する MLOps プラットフォームを提供する韓国発のスタートアップとのこと。
続いてはシルバースポンサー枠の各社ブースです。
dash0 さんはオブザーバビリティソリューションを提供しており、オブザーバビリティに関わるコストや運用をシンプルにすることをターゲットにしているそうです。 ブース対応している方全員がカーレースで見るような服を着ていました。 なんでこんな服を着ているのか聞いてみましたが全然聞き取れませんでした😇(英語力!)。
DoiT さんは DoiT Cloud Intelligence という統合プラットフォームを提供しており、Kubernetes クラスタの最適化といった FinOps だけでなく様々なプラットフォームを使って課題解決できるソリューションです。
この DoiT さんのブースで衝撃を受けたのがこちら。 Sleepless Cat というマスコットのステッカー! 寝不足の猫ちゃんめちゃくちゃ可愛いですね。
このステッカーは日本版で、各国の特徴を取り入れた寝不足猫ちゃんステッカーがあるようです。 ぜひ全部見てみたい。
EDB さんは PostgreSQL ベースのソリューションを提供する企業で、現在は EDB Postgres AI というものを出しているそうです。 Cloud Native PostgreSQL という Operator を出されたときに知りました。
こちらは ZOZO さんのブース。 ZOZOMAT やメガネ(?) などたくさんノベルティがありました。 ZOZO さんの技術ブログには大変お世話になっております。
Grafana Lab さんのブースでは、3D プリンターで印刷している状況を Grafana で表示しているデモがありました。 どうやってメトリクスを取っているかというと、この Prusa というメーカーの 3D プリンター用の Exporter (pstrobl96/prusa_exporter) を作って Grafana でプリント状況を見れるようにしたらしいです! この Exporter を作られた Prusa の方も日本にきてブースに立たれていました。
個人的に Grafana には興味が湧いてきており、Grafana Lab さんのブースには突撃したいと思っていました。 なぜかというと、KubeCon Japan の数日前に以下が投稿されていたからです。
🚀 We're excited to introduce Grafana Everywhere — our new video series spotlighting the bold, brilliant, and unexpected ways people use the #Grafana Stack to power what’s next.
— Grafana (@grafana) 2025年6月12日
From everyday wins to moonshot missions, see what happens when #observability is everywhere.
Our… pic.twitter.com/ftCwoGF5QV
今年 3 月に民間企業の Firefly Aerospace 社が月面着陸を成功させたのですが、このミッションで Grafana が使われていた、とこの投稿で紹介されていました。 このことを知って私はとても興奮し、KubeCon 当日にブースに行って先ほどの投稿を見せながら興奮していることを伝えたのですが、その相手は Prusa の人だったというオチがあります。
また、CNCF の各プロジェクトについて紹介する Project Pavilion というブースもありました。
今回紹介したのは一部で、他にも多くのブースがありました。 日本の方が立っているブースは安心してしまい、写真を撮るのを忘れてしまいました。
食事
Day 1、Day 2 ともにお昼にはお弁当がありました。 お弁当の数には余裕がありましたが、食べる場所が少ない印象でした。
また、Day 1 のセッション終了後には Welcome Reception がありました。 ほとんどの参加者が部屋から出てきていてかなり混んでいたように思います。
飲み物はチケットと交換してすぐに手に入りました。
一方、食事を受け取る場所は長蛇の列ができていました。 「諦めます」と一人、また一人と去っていく同僚を見送りながら、私は「絶対にここでご飯を食べるんだ」と麦ジュースを飲みながら食事の列に並んでいました。 しかし、早々にグラスは空になってしまい、私は諦めて会場の横にある東京ラーメン国技館で KubeCon Day 1 を締めました。
まとめ
始めて日本で開催された KubeCon + CloudNativeCon はとても勉強になり、多くの繋がりもできたので大満足のイベントでした。 日本開催を企画・準備された運営の皆様には本当に感謝を申し上げたいです。
セッションは録画されて後から見直すこともできますが、ブースでのコミュニケーションは現地参加した特典の一つとも思います。 特に、日本にいながら英語話者の方とお話しする機会はなかなかないので積極的に突撃していきました。 どのブースでも英会話力のなさを痛感しましたが、「英語でコミュニケーションを取れるようになりたい」というモチベーションも上がりました。
来年も KubeCon + CloudNativeCon Japan 2026 が開催されるという情報*1が出てきました。 次回も参加できるよう、そしてもっと英会話できるように備えていこうと思います。