APC 技術ブログ

株式会社エーピーコミュニケーションズの技術ブログです。

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【OCI】無料データベースで遊ぼう!OCI Autonomous Database作成・クエリ

はじめに

こんにちは!クラウド事業部の南です。 今回は無料枠(OCIのAlways Free)の範囲内でAutonomous Database作成およびクエリの実施方法を紹介します。

実施内容

  • OCIのAlways FreeティアでAutonomous Databaseをプロビジョニングする。
  • SQL Developer Web を使用してデータベースに接続する。
  • 基本的なSQL(テーブル作成、データ挿入、検索)を実行する。
  • Autonomous Databaseの簡単な管理操作(停止・起動)を体験する。

前提条件:

  • OCIの無料ティアアカウントを持っていること。 まだお持ちでない場合は、Oracle Cloud Infrastructure 無料トライアル からサインアップしてください。

手順1:OCI アカウントへのログインとコンパートメントの選択

1-1. OCI コンソールにログイン

  • Webブラウザで Oracle Cloud Infrastructure にアクセスし、ユーザー名とパスワードを入力してログインします。 ログインすると、OCIコンソールのダッシュボードが表示されます。

1-2. コンパートメントの選択

  • 左上のハンバーガーメニュー(ナビゲーション・メニュー)をクリックし、「アイデンティティとセキュリティ」>「コンパートメント」を選択します。

  • 既存のコンパートメント(例:ルートコンパートメント下のサブコンパートメントなど)を選択するか、必要であれば新しいコンパートメントを作成します。選択したコンパートメントがアクティブになっていることを確認してください。

手順2:Autonomous Database (ADB) のプロビジョニング(作成)

2-1. データベース作成ウィザードへの移動

  • OCIコンソールのナビゲーション・メニューから、「Oracle Database」>「Autonomous Database」を選択します。
  • 表示された画面で「Autonomous Databaseの作成」ボタンをクリックします。

2-2. Autonomous Database の情報入力(「Autonomous Databaseの作成」画面)

  • コンパートメントの選択:ドロップダウンリストから、手順1で選択したコン作業用コンパートメントを選択します。
  • 表示名:このデータベースの分かりやすい名前を入力します。例: MyFreeADB
  • データベース名:データベースの一意な名前(英数字、最大14文字)を入力します。例: FREEADB
  • ワークロード・タイプ:「データ・ウェアハウス」または「トランザクション処理」のいずれかを選択します。どちらでも構いませんが、今回は「トランザクション処理」を選択してみましょう。

  • Always FreeにCheckを入れる

  • 管理者資格証明の作成:管理者ユーザー名: ADMIN (変更不可)

  • パスワード: セキュリティ要件を満たす強力なパスワードを設定し、控えておきます。
  • パスワードの確認: 同じパスワードを再入力します。

  • ネットワーク・アクセス:「すべての場所からのセキュア・アクセス」 を選択します。

  • 全ての項目を確認したら、「Create」ボタンをクリックします。

  • データベースのプロビジョニングが開始されます。「プロビジョニング中」のステータスが表示されます。これには数分(5~10分程度)かかります。

2-3. プロビジョニング完了の確認

  • ステータスが「Available」になったら、データベースが正常に作成され、使用できるようになります。

手順3:SQL Developer Web を使用してデータベースに接続

  • ADBには、WebブラウザからSQLを実行できる「SQL Developer Web」というツールが標準で提供されています。

3-1. SQL Developer Web の起動

  • 作成したAutonomous Databaseのインスタンス詳細画面に移動します。
  • 「Database actions」セクションにある「SQL」をクリックします。

3-2. SQL Developer Web のインターフェース確認

  • 接続すると、左側にナビゲーター、中央にワークシート(SQLを入力するエディタ)、下部にスクリプト出力や結果表示のパネルが表示されます。

手順4:基本的なSQL操作の実行

  • SQL Developer Web のワークシートを使用して、SQLコマンドを実行してみましょう。

4-1. テーブルの作成 (CREATE TABLE):

  • ワークシートに以下のSQL文を入力し、「ステートメントの実行」(緑の三角アイコン)をクリックします。
  • 下の「スクリプト出力」タブに「表 EMPLOYEES が作成されました。」と表示されれば成功です。

SQL

    employee_id NUMBER(6) PRIMARY KEY,
    first_name VARCHAR2(20),
    last_name VARCHAR2(25) NOT NULL,
    email VARCHAR2(25) NOT NULL UNIQUE,
    phone_number VARCHAR2(20),
    hire_date DATE NOT NULL,
    job_id VARCHAR2(10) NOT NULL,
    salary NUMBER(8,2),
    commission_pct NUMBER(2,2),
    manager_id NUMBER(6),
    department_id NUMBER(4)
);

4-2. データの挿入 (INSERT)

  • ワークシートに以下のSQL文を入力し、それぞれ実行します。 SQL
VALUES (100, 'John', 'Doe', 'john.doe@example.com', '515.123.4567', SYSDATE, 'IT_PROG', 6000.00);
INSERT INTO employees (employee_id, first_name, last_name, email, phone_number, hire_date, job_id, salary)
VALUES (101, 'Jane', 'Smith', 'jane.smith@example.com', '515.123.4568', SYSDATE, 'SA_REP', 8000.00);
INSERT INTO employees (employee_id, first_name, last_name, email, phone_number, hire_date, job_id, salary)
VALUES (102, 'Peter', 'Jones', 'peter.jones@example.com', '515.123.4569', SYSDATE, 'AD_ASST', 4000.00);

各 INSERT 文実行後に「1行が挿入されました。」と表示されることを確認します。

4-3. データの検索 (SELECT):

  • ワークシートに以下のSQL文を入力し、実行します。 SQL SELECT * FROM employees;
  • 結果パネルに挿入した3件のデータが表示されることを確認します。

4-4. データベースの停止

  • 画面上部の「More Actions」→「Stop」をクリックします。

  • ステータスが「停止中」に変わり、しばらくすると「停止済み」になります。

まとめ

今回はOCI Always Free枠の範囲内で Autonomous Database作成し、簡単なクエリを実施いたしました。 無料枠で簡単にGUIでAutonomous Databaseを作成できて便利でした。

おわりに

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