はじめに:日本で初めてKubeCon + CloudNativeConが開催!!
こんにちは。ACS事業部の谷合、青木です。
6/16(月)、6/17(火)の二日間で KubeCon + CloudNativeCon Japan 2025 が開催されました。
これまで世界の各都市で開催されておりましたが、ついに日本初開催となりました!!
今回、ACS事業部からは6名のメンバーが参加しました!
本ブログでは、Day1のキーノートセッションについてお伝えさせていただきます。
キーノートセッション一覧
Keynote: Community Opening Remarks - Chris Aniszczyk, CTO, Cloud Native Computing Foundation
CNCFのCTOであるChrisさんの挨拶でした。
今回のKubeConでは用意していた1500チケットが完売!!!さらに、他にも様々なニュースがありました!
- 2020年からクラウドネイティブ利用者は920万人の増加!
- 63人のKubestronautが誕生!
- KeyCloak、Containerd、OpenTofuなど日本が起源、もしくは主導しているプロジェクトもある!
- CNPAというPlatform Engineering向けの資格がリリースされた!
中でも一番驚いたのがKubeCon + CloudNativeCon Japan 2026開催決定のニュースでした!
今後、クラウドネイティブ界隈もますます盛り上がっていきそうですね!
スライドはこちらから確認できます。
Keynote: Community Opening Remarks
Keynote: Platform Alchemy: Transforming Kubernetes Into Generative AI Gold - Alexa Griffith, Bloomberg & Mauricio "Salaboy" Salatino, Diagrid
続いてのセッションはAlexaさんとMauricioさんによるPlatform Engineeringについての共同セッションでした。 登壇されたMauricioさんは、Kubernetesで実践する Platform Engineeringの著者でもあります。
これまで登場したプラットフォームは「traditional」、「predictive」、「genAI」の三種類に分けることができ、
これからはAIなどを活用しつつ、創造的なプラットフォーム用に設計されたオープンソースプロジェクトを利用して構築するとよい、ということについて話されていました。
これらのPlatformの説明がRPGのポーションによってたとえられており、とても入り込みやすいスライドでの登壇でした。
スライドはこちらから確認できます。
Keynote: Platform Alchemy: Transforming Kubernetes Into Generative AI Gold
Keynote: Service Mesh is Evolving into the Service Network - Lin Sun, Head of Open Source, Solo.io
東京のおすすめの場所を教えてくれるRAGとサービスメッシュを組み合わせたデモアプリケーションでの実演でした。
会場を巻き込んだデモをされており、非常に楽しく見ることができましたし、私も登壇でデモをする場合はやってみたいと思いました。
サービスに認証ポリシーを追加することもできるというデモもやっていました。
(質問をすると、権限がなければRBACで拒否されるようになることが見ることができました)
個人的には、Kialiでトラフィックの流れがきれいに見れるのが印象的でした。
Keynote: From ECS To Kubernetes (and Sometimes Back Again): A Pragmatist's Guide To Migration - Marc Hildenbrand, Canva
PCやスマホで簡単にビジュアルコンテンツを作成できるデザインプラットフォームであるCanvaを移行した際の教訓をまとめたセッションでした。
ここでは細かくは紹介しませんが、主に以下の4点についての教訓が話されていました。
- Lesson1 影響の大きいものから優先して機能の実装を行っていく
- Lesson2 (本当の)自信を得る
- Lesson3 戻れる道を持っておく
- Lesson4 準備ができたら、迅速に移行する
日本開催に合わせた和風のスライドがとても素敵でした。(さすがCanva…)
スライドはこちらから確認できます。
From ECS To Kubernetes (and Sometimes Back Again): A Pragmatist's Guide To Migration
Sponsored Keynote: Challenging to the Innovative Infrastructure for the AI Revolution - Yuichi Saotome, VP, Platform BG Executive Director, Fujitsu Limited
こちらは富士通の五月女さんによる、CDI(Composable disaggregated infrastructure)についてのセッションでした。
発表されていたことをまとめは以下の通りです。
- 昨今、生成AIの大きな需要により、膨大な計算リソースとエネルギーが求められているが、それらは持続可能性な社会のニーズと相反する
- 富士通はCDIという、CPU、GPU、メモリなどが各自独立しており、必要な要求に応じてコンポーザブルなサーバーを用意し、その問題に対応している
- CNCFのエコシステムとも連携し、効率性の高いインフラを提供していく
莫大なリソースが求められつつも、社会課題にも対応していくインフラを提供する課題に取り組むための技術ということで、とても印象的でした。
キーノートだけでなく、ブースにもCDIのサーバーが展示されていました。
ついついインフラリソース上のものばかりに目が向きがちですが、このような取り組みにも感謝をしつつ、応援していきたいですね。
Keynote: Cloud Native Darwinism: Continuous Evolution of Platforms for Competitive Edge - Masaya Aoyama, Senior Software Engineer, CyberAgent
Day1最後のキーノートセッションでは、サーバーエージェントの青山さんがプラットフォームの進化についてのセッションを行っていました。
サイバーエージェントが提供しているサービスをケーススタディとして、プラットフォームエンジニアリングの 特に、会場でも配布された「クラウドネイティブテクノロジーマップ」には様々な会社が提供しているサービスのアーキテクチャが紹介しており、これから読み込んでいきたい一冊です。
現地では冊子を配布していましたが、PDFとしても公開されているようです。
行けなかった方もこちらから見ることができるため、ぜひ見てみてください。
Cloud Native Technology Map | 株式会社サイバーエージェント
スライドはこちらから確認できます。
Keynote: Cloud Native Darwinism: Continuous Evolution of Platforms for Competitive Edge
さいごに
日本におけるクラウドネイティブの現状についてのセッションや、実際の移行経験をもとにしたセッション、デモを用いたセッションなど盛りだくさんのキーノートセッションでした。
Day2についても別ブログでまとめておりますので、ぜひご覧ください!
ACS事業部のご紹介
最後にご紹介です。
私の所属するACS事業部では、開発者ポータルBackstage、Azure AI Serviceなどを活用し、Platform Engineering+AIの推進・内製化のご支援をしております。
www.ap-com.co.jp www.ap-com.co.jp
また、一緒に働いていただける仲間も募集中です!
我々の事業部のCultureDeckはこちらです。
今年もまだまだ組織規模拡大中なので、ご興味持っていただけましたらぜひお声がけください。 www.ap-com.co.jp