はじめに
こんにちは、クラウド事業部の齋藤です!
OCIの特徴としてコストパフォーマンスが優れ、その中でも無料枠(Always Free)が充実しているという点があります。
よく使用されるであろうストレージサービス「ブロック・ボリューム」の無料枠の考え方についてわからない点があったので検証してみました。
利用料金の試算をする際に気にするポイントになるので、少し長いですがお付き合いいただけると幸いです!
AlwaysFreeとは?
まず、Always Freeについてご説明します。
すべてのOracle Cloud Infrastructureアカウント(無料か有料かに関係なく)には、アカウントの有効期間中、テナンシのホーム・リージョンに無料で使用できるリソースのセットがあります。
公式ドキュメントに記載のある通り、OCIでは有料アカウント、無料アカウントに問わず範囲内であれば対象となるリソースが永久的に無料で利用できます。
基本的に従量課金制であるOCIを利用するにはありがたいサービスです。
ブロック・ボリュームのAlways Free枠
OCIで仮想サーバを構成する際にOS領域やデータの格納領域として利用されるブロック・ボリュームにもAlways Free枠が設定されています。
すべてのテナンシは、合計200 GBのブロック・ボリューム・ストレージと、Always Freeリソースに含まれる5つのボリューム・バックアップを受け取ります。
さて、ここで記載されている「合計200 GBのブロック・ボリューム・ストレージ」が何を意味しているのか、疑問に感じました。
テナンシ内で利用されているブロック・ボリュームうちの200GB分がすべて無料になるのでしょうか?
合計200GBを超えた場合はどうなるのでしょうか?
検証してみた
気になったので、実際に検証してみました。
- 現状のブロック・ボリュームのAlways Free枠の空き状況を確認する
公式ドキュメントにある通り、ナビゲーション・メニューを開き、「ガバナンスと管理」-「テナンシ管理」-「制限、割当ておよび使用状況」をクリックすることで確認できます。
現在このテナンシ内では 106GB がAlways Free枠として使用可能なことが確認できました。 - Always Free枠を超えるサイズのブロック・ボリュームを1個作成してみる
Always Free枠の使用可能な残サイズが106GBだったので、余裕を見て150GBのブロック・ボリュームを作成しました。
- もう一度ブロック・ボリュームのAlways Free枠の空き状況を確認する
Always Free枠の使用可能量が変わっていないですね!
2で作成したブロック・ボリュームではAlways Free枠が使用されていないようです。
では、Always Free枠の使用可能サイズ以内のブロック・ボリュームを作成するとどうなるでしょうか? - Always Free枠に収まるサイズのブロック・ボリュームを1個作成してみる
Always Free枠の使用可能な残サイズが106GBだったので、100GBのブロック・ボリュームを作成してみました。
この時点で名前の後ろに「Always Free」のラベルが付いていることがわかります。 - もう一度ブロック・ボリュームのAlways Free枠の空き状況を確認する
今度は4で作成したブロック・ボリュームサイズ100GB分が減り、残りが6GBとなっていました。
Always Free枠が使用されていることがわかります。
結論
検証の結果、公式ドキュメントに記載のあった「合計200 GBのブロック・ボリューム・ストレージ」という言葉は200GBの枠に収まるブロック・ボリュームを指しており、Always Free枠が残っていたとしても200GBの枠を超える場合のブロック・ボリュームを作成した場合はAlways Freeの対象にはならないようです。
まとめ
OCIはそもそもコストパフォーマンスの優れるクラウドですが、さらにAlways Freeについての理解を深めてうまく活用していけたらと思いました。
また何か気になったことがあれば検証してみたいと思います!
おわりに
私達クラウド事業部はクラウド技術を活用したSI/SESのご支援をしております。
また、一緒に働いていただける仲間も募集中です! ご興味持っていただけましたらぜひお声がけください。