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GitLab 17.7の紹介: Planner Roleの追加 / CI/CD componentsの利用率の追跡 / Small hosted runner on Linux ArmのGA

こんにちは、クラウド事業部 CI/CDサービスメニューチームの山路です。

今回は12月20日にリリースされたGitLab 17.7 のアップデート内容を紹介します。本記事ではすべてのアップデート情報を詳細に記載してはいませんので、興味ある内容があれば各ドキュメントを参照ください。

about.gitlab.com

新しいPlanner Roleの追加

これまでGitLabではGuest / Reporter / Developer / Maintainer / Ownerという組み込みRoleが存在しましたが、新たにPlannerというRoleが追加されました。このRoleはEpic / Roadmap / KanbanといったAgile開発のプランニングに使うツールへのアクセス権を、過剰な権限なしに可能にします。イメージとしては既存の Guest / Reporter Roleの権限を合わせたようなものでしょうか。

https://about.gitlab.com/images/17_7/new_planner_user_role.png

アクセストークン関連: GitLab UIからの失効期限のローテーション、失効期限通知の追加など

本リリースからアクセストークンの失効期限をGitLab UIからローテーション可能になりました。これまではGitLab UIからトークンを更新するには、既存のトークンのRevoke、新しいトークンの作成という2つの手順をふむ必要がありましたが、これが既存トークンの更新という1手順に簡略化されました。手順が簡単になった他、再作成時に発生する誤設定のリスクも軽減できます。

https://gitlab.com/-/project/278964/uploads/fe50d77b5f31dd4edf8206496adb557d/Proposed.png

また、アクセストークンの失効期限が近づいたときの通知タイミングが更新されました。これまでは失効の1週間前に通知されていたのが、30日 / 60日前にも通知がされるようになりました。これによりユーザーはトークンの失効期限に気づきやすくなります。

その他のアクセストークンに関連するアップデートは以下のとおりです。

CI/CD関連: CI/CD componentsの利用率の追跡、Small hosted runner on Linux Armなど

本リリースからCI/CD componentsの利用率をProjectをまたいで追跡可能になりました。DevOpsチームが各Projectで利用できるCI/CDのテンプレートをCI/CD componentとして提供する場合、提供したcomponentがチームでどの程度使われているかを把握することが、より良いcomponentの提供につながります。これまでGitLabではCI/CD componentの利用率を可視化する方法がありませんでしたが、本リリースからGraphQLクエリを通じてcomponentを利用するProjectのリストを取得可能となりました。

なお本機能はPremiumプランで利用可能です。

https://about.gitlab.com/images/17_7/catalog.png

また本リリースからSmall hosted runner on Linux Armが利用可能になりました。Hosted runnerとはGitLabが提供するRunnerで、SaaS版の全てのプランで利用できます。Runnerのスペックは2vCPU / 8GBですが、Linux Armの他のサイズ (Medium / Large) はPremiumプランから利用可能なので、FreeプランのユーザーもArm上でビルド・テストが実行可能となります。

それ以外のCI/CD関連のアップデートは以下のとおりです。

その他: GitLab Duo Chatで /help コマンドの追加、TLS 1.0/1.1サポートの終了など

その他に気になるアップデートなどを紹介します。

さいごに

弊社はGitLabオープンパートナー認定を受けております。 また以下のようにCI/CDの導入を支援するサービスも行っているので、何かご相談したいことがあればお気軽にご連絡ください。

www.ap-com.co.jp