はじめに
こんばんは、ACS事業部の吉川です。
Microsoftの年次イベント、Microsoft Ignite 2023が始まりました!
早速多くのアップデートが発表されています。
本記事ではその中から我々の事業部の注力分野であるコンテナ系サービスのアップデート情報をピックアップしてお届けします。
Azure Container AppsがGPUに対応
Azure Container Apps環境のマシンタイプとして、NVIDIA A100 GPU付きのモデルが選択できるようになります。(プレビュー)
Machine Learning、AI系のワークロードがAzure Container Apps上で動かせるようになる熱いアップデートです。となると、Azure Machine Learning Studioとの連携が気になるところですが…アップデート情報の中には見当たらないので今後に期待ですね。
とりあえずはWest US 3とNorth Europeの2リージョンでプレビューが始まるようです。日本リージョンへの展開はもう少し待ちましょう。
Azure Container Appsでのベクターデータベースアドオン
アドオンとして、以下3種のOSSベクターデータベースをAzure Container Apps上にデプロイできるようになります。(プレビュー)
- Qdrant
- Milvus
- Weaviate
従来はマネージドサービスを使うことが多かったベクターデータベースが、Container Apps上にデプロイできるようになることでより低コストに使えるのでは、と期待できます。
なお、このアドオン機能は非運用環境向けに提供されるものです。とはいえ、PoCや開発段階では便利に使えるのではないでしょうか。
Azure Container AppsのCloud Build対応
CNCFのBuildpacksがAzure Container Appsに統合され、Dockerfileを作ることなくコードやJarファイルなどのアーティファクトからアプリケーションをデプロイできるようになります。
これまでも同様のことは実現可能だったはずですが、以前はビルドにOryxを利用していたはず。ビルドの仕組みを切り替えたという感じなのかなと想像します。
AKSのKEDAアドオンがGA
Kubernetesでイベントドリブンスケーリングを実現する KEDA を、Azure Kubernetes Service(AKS)に簡単に導入できるアドオン機能がGAしました。
これまでもプレビューで提供されていましたが、GAされたことによりプロダクション環境で利用しやすくなりました。
Azure Kubernetes Fleet ManagerがGA
複数のAKSクラスターを束ねて管理するサービス、Azure Kubernetes Fleet ManagerがGAとなりました。
昨年のIgniteでプレビューが始まったので、約1年越しでGAとなった格好です。
Azure Kubernetes Fleet Managerの機能に関しては以前に以下記事にて紹介していますのでご参照ください。
今年5月のBuildでは複数クラスターのアップグレード機能も追加されており、多数のAKSクラスターを管理する大規模組織において特に有用なサービスかと思います。
AI toolchain operatorアドオン
AKSにAIモデルをデプロイするためのアドオンが追加されます。(プレビュー)
Kubernetes AI Toolchain Operator の略で KAITO という略称が付いています。以下ドキュメントでは Falcon 7B のモデルをAKS上にデプロイする手順が紹介されています。
ドキュメント内で紹介されているGitHubリポジトリが現時点で参照できないので詳細が不明ですが、AIモデル用のCRDを定義してデプロイするのかなと想像します。リポジトリの設定が間に合ってないだけだと思うので、追ってPublicになるものと思います。
https://github.com/Azure/kaito
おわりに
Book of Newsからコンテナ系サービスのアップデート情報を紹介しました。
まだまだIgniteは始まったばかり。今後も情報を発信していきます。お楽しみに!
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今年もまだまだ組織規模拡大中なので、ご興味持っていただけましたらぜひお声がけください。