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株式会社エーピーコミュニケーションズの技術ブログです。

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【Microsoft Build 2023速報】データ&分析エクスペリエンスを大集約!Microsoft Fabricが発表されました!

はじめに

こんにちは。ACS事業部)土居です。
現在Microsoft Buildが開催されております!

build.microsoft.com

AI関連のニュースが非常に多く注目が高いですが、その中でもプレビュー発表されたMicrosoft Fabricについて個人的に気になったので簡単に紹介します。

Microsoft Fabricとは

Microsoft fabricはPower BIData FactorySynapse Analytics が統合されたSaaSとして提供される新サービスです。 これらサービスが全て統合されることにより、データ統合、データ エンジニアリング、データ ウェアハウジング、データ サイエンス、リアルタイム分析、応用可観測性、ビジネス インテリジェンスなど、すべてのワークロードとデータ プロフェッショナル向けのエクスペリエンスを 1 か所に集約して操作ができます。 また、近日にはCopilotによるコード生成やPower BIによる自動レポート作成などもサポートされるようです。

詳細は公式ブログのこちらをご確認下さい。

azure.microsoft.com

展開されるワークロードは以下7つとなります。

ワークロード 詳細
Data Factory クラウドおよびオンプレミスのデータ ソースへの 150 以上のコネクタ、データ変換のためのドラッグ アンド ドロップ エクスペリエンス、およびデータ パイプラインを調整する機能を提供します。
Synapse Data Engineering Spark の優れたオーサリング エクスペリエンス、ライブ プールでの即時開始、およびコラボレーション機能が可能になります。
Synapse Data Science データ サイエンティストが高度な AI モデルを構築し、簡単に共同作業し、機械学習モデルをトレーニング、デプロイ、管理するためのエンドツーエンドのワークフローを提供します。
Synapse Data Warehousing オープン データ形式で業界をリードする SQL パフォーマンスを備えた、統合されたレイク ハウスとデータ ウェアハウス エクスペリエンスを提供します。
Synapse Real-Time Analytics 開発者はモノのインターネット (IoT) デバイス、テレメトリ、ログなどからストリーミングされるデータを操作し、大量の半構造化データを高性能かつ低遅延で分析できます。
Power BI 業界をリードする視覚化と AI 主導の分析を提供し、ビジネス アナリストやビジネス ユーザーがデータから洞察を得ることができるようにします。
Data Activator(近日公開予定) データのリアルタイムの検出と監視を提供し、データ内で指定されたパターンを見つけたときに通知とアクションをトリガーできます。

Microsoft Fabricを少し触ってみました

公式ドキュメントが公開されています。現在プレビュー試用版が公開されているため少しだけ触ってみました。

learn.microsoft.com

learn.microsoft.com

以下のURLにアクセスし、「無料体験する」からトライアル開始が可能です。 app.fabric.microsoft.com

試用版は取り消しも可能なので、気軽に申し込みしましょう。

尚、トライアルには容量(CU)が割り当てられています。 Micosoft Fabricは容量単位に基づいてコンピューティングリソースが払い出されるようなので、今後発表されていくであろう価格体系に大きく起因しそうです。

learn.microsoft.com

トライアルが始まると、画面左下にMicosoft Fabricの機能を切り替えるアイコンが登場します。

では、こちらのチュートリアルに従って色々試してみます。

learn.microsoft.com

ワークスペースの作成

まずはチュートリアル用のワークスペースを作成します。 ワークスペースはアイテムのコレクションを作成する場所になります。Synapse Analyticsでも似たような概念があったので特に問題なさそうです。

データウェアハウスの作成

次に、データウェアハウスを作成してみます。 「新規」-「ウェアハウス」からデータウェアハウス名を指定して作成してみましょう。SQLデータウェアハウスが作成されます。

SQLクエリも叩けるようです。このあたりもSynapse Analyticsと代わりありませんね。

データパイプラインの作成

Data Factoryに該当するデータパイプラインも作成してみます。 こちらは、Data Factoryのホーム画面に切替え、「データパイプライン(プレビュー)」から作成していきます。

パイプラインのアクティビティの追加ができます。よく見たことのあるData Factoryのアクティビティ一覧が表示されてきました。「データのコピー」を選択してみます。

接続先として、いくつかコレクションが表示されます。まだまだ数が少ないですが、これから多く増えていくことを期待します。 また、Micosoft FabricはSaaSですが、データソースとしてオンプレミスや閉域に閉じられた環境への接続などもユースケースとしてありそうです。 プレビューではまだ利用できませんが、接続とゲートウェイという機能が存在します。これらを使って、今後セキュアなデータソースへのアクセスも実現できそうです。

Azure Blob ストレージを利用し、公開されているParquetデータにアクセスしてみます。

宛先を先程作成したデータウェアハウスに指定し、データコピーアクティビティを実行してみました。 こちらも従来のData Factoryと同様の操作感でいけそうです。

Notebookによる分析

Micosoft Fabricでは、デフォルトでMicrosoft OneLakeと呼ばれるデータレイクが用意されています。 データウェアハウスに格納されたデータを、データレイクに配置が可能です。

データレイクのデータに対して、従来Synapse Analyticsで行っていたNotebookを使った分析も可能です。

Power BIによるレポート作成

Micosoft FabricにはPower BIも統合されているため、1つの画面上でPower BIにシームレスに切替えが可能です。 データウェアハウスやデータレイクに格納したデータをPower BIでレポート化することが可能です。

また、AIによるレポートの自動生成も可能です。うまく利用すれば、大きな業務効率改善が期待できますね。

おわりに

いかがだったでしょうか?
Microsoft FabricはData Factory、Synapse Analytics , Power BIが統合されており、従来からこれらのサービスを使っていたユーザーにとっては馴染みやすいものとなっています。 また、AIによるアシスタント機能もこれから充実してくるため、これからデータAIを活用した分析を始めていく方にとってもユーザフレンドリーなサービスです。 是非、今後のGAを期待して待ちたいと思います。

私達ACS事業部はAzureのクラウドネイティブ技術を軸に内製化のご支援をしております。ご相談等ありましたらぜひご連絡ください。

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また、一緒に働いていただける仲間も募集中です!
切磋琢磨しながらスキルを向上できる、エンジニアには良い環境だと思います。ご興味を持っていただけたら嬉しく思います。

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本記事の投稿者: 土居 幸平