APC 技術ブログ

株式会社エーピーコミュニケーションズの技術ブログです。

株式会社 エーピーコミュニケーションズの技術ブログです。

AI時代の新しい資産管理:Backstageで構築する『プロンプト・カタログ』

はじめに

みなさんこんにちは。ACS事業部 亀崎です。

皆さんは生成AIツールを使っていらっしゃいますか? 例えば日々の業務でNotebookLMやGeminiを活用する機会が増えてきていると思います。 しかし、「あの時うまくいったプロンプト、どこにメモしたっけ?」「チームメンバーが使っている便利なプロンプトを共有してほしい」 といった課題に直面していませんか?

本記事では、優れたプロンプトを組織の重要な「知的資産」と捉え、開発者ポータル「Backstage」を用いて、検索・再利用可能な「プロンプト・カタログ」として一元管理するコンセプトをご紹介します。

プロンプトは「散逸しやすい資産」

みなさんご存知のように生成AIの出力品質は、プロンプトに大きく依存します。試行錯誤の末にたどり着いた「神プロンプト」は、本来であればチーム全体で共有されるべき貴重なナレッジです。

しかし現状では、個人のメモ帳、Slackの流れたメッセージ、あるいはブラウザの履歴の中に埋もれてしまいがちです。結果として、同じようなプロンプトを毎回ゼロから考えたり、属人化が進んでしまったりします。 毎回プロンプトを「再発明」しているような状態になっていると思います。

私は日々の業務で、この課題を解決するために、プロンプトを「カタログ化」し、誰もがアクセスできる場所に公開する仕組みが必要だと感じました。

Backstageで「カタログ化」

私はこの「カタログ化」する環境としてBackstageを選択しました。

プロンプト集を公開するWebサイトを作る方法はいくらでもあります。なぜ、わざわざ開発者ポータル構築フレームワークであ「Backstage」を選ぶのでしょうか?

Backstageは、マイクロサービス、API、ライブラリといった「ソフトウェア・コンポーネント」をカタログ化し、管理するために作られました。私は、「プロンプトもまた、一つのソフトウェア・コンポーネント(あるいはインフラストラクチャ)である」という視点に立ちました。

プロンプトをBackstageで管理することには、以下の大きなメリットがあります。

  1. 標準化されたメタデータ
    サービスやAPIと同様に、プロンプトにも「所有者(Owner)」「ドメイン(用途)」「タグ」「対象モデル(Gemini Pro / NotebookLMなど)」といったメタデータを付与できます。
  2. 優れた検索性
    Backstageの強力な検索機能により、用途やモデルに応じたプロンプトを瞬時に探し出せます。
  3. GitOpsワークフロー
    プロンプトをYAMLファイルとしてGitリポジトリで管理し、Backstageがそれを読み込む構成にすることで、プロンプトのバージョン管理やプルリクエストベースの更新が可能になります。「プロンプト・アズ・コード」の実現です。
  4. 一元化されたDX(開発者体験)
    開発者は、APIドキュメントを探すのと同じ場所で、必要なAIプロンプトを見つけることができます。

実現方法

前項の中の「標準化されたメタデータ」と「優れた検索性」についてはカタログ情報(Yaml)を登録すれば比較的実現できそうです。

「GitOpsワークフロー」については、今回対象にしている生成AIツールは「NotebookLM」「Gemini」としているので、プロンプトの保存先はGoogle Drive上するほうが連携が容易となっており、GitOpsのようなことを実現しようとする場合には何かしらの連携方法が必要そうです。ここはGitHub Actionsなどを活用してGoogle Drive上にコピーすればよいのではないかと考えています。

「一元化されたDX」についてはBackstage上にあること自体が統一的な体験を提供するものとして考えることができると思います。

現時点では構想段階ですが、やりたいことの多くはそれほど時間をかけることなく実現できそうです。

今後について

今回『プロンプト・カタログ』をBackstage上で構築するという構想を考えました。 まだ構想段階でどれほどの効果があるかの検証はこれからになります。

今後実際に自分たちで利用する中でその効果を検証するとともに、よりよいプロンプト・カタログの機能はどういったものか、どういった機能を足したらもっと使いやすくなるかを考えていきたいと考えています。

ある程度検証ができましたら、また報告させていただきます。

PlaTTのご紹介

こんなプロンプトカタログも実現できる、ソフトウェア開発資産のカタログ管理として有効なBackstageですがOSSということもあり、ツールの立ち上げ、必要な機能の追加やアップデート等の管理が面倒なものです。また、導入して終わりというものでもなく、使い方を探求することでその能力を100%発揮できるようになるものも多いです。今回の使い方もそうした使い方の探求の1つです。 こういうところを1つ1つ解消するのって面倒ではありませんか? そんな面倒さを解消するのが、私たちが提供するBackstageのManaged Service「PlaTT」です。

techblog.ap-com.co.jp

以前から紹介しているブログの記事を見ていただいてもわかる通り、自社で様々な検証も行っており、皆さんの「面倒」を解消することができると考えています。 ご興味のある方がいらっしゃいましたらぜひ弊社までご連絡ください。

よろしくお願いします。

www.ap-com.co.jp

www.ap-com.co.jp