はじめに
こんにちは。クラウド事業部の佐藤です。
OCIの勉強のためにOCI Functionsを作成してみようとしたところリソースのサービス制限(Service Limits)にまつわるトラブルが発生したので、サービス制限について調査してみました。
もともとやろうとしていたこと
OCI公式のドキュメントに従ってOCI Functionsを作成しようとしていました。(閲覧日:2025年7月24日) docs.oracle.com
起きたこと
OCI Functionsの「アプリケーションの作成」において、正しい名前・コンパートメント・VCN・サブネットを選択しているにも関わらず、「APIエラー The application-count limit for this tenant has been exceeded」と表示されアプリケーションを作成することができませんでした。

エラーメッセージの英文から「アプリケーション作成の設定に問題があるのではなく、テナンシの"application-count limit"の値に問題がありそう」という推測を立て調査をしてみました
※テナンシはOCIの組織管理における一番大きい単位です。私は弊社の検証環境のテナンシ内のTokyoリージョンで作業をしていました。
サービス制限について
公式ドキュメント
調査をしてみると、OCIの公式ドキュメントでサービス制限に関するドキュメントを見つけることができました。(閲覧日:2025年7月24日) docs.oracle.com
OCIでは無尽蔵にリソースを作成できるわけではなく、サービスによってこと細かく制限が設けられていることが記載されていました。
私が作成しようと試みていたOCI Functionsは「ファンクション」に制限値が記載されていました。
どうやらこの記事を書いている時点(2025年7月24日)ですと、OCI Functionsのアプリケーションはリージョンごとに10個までしか作ることができないそうです。

OCIコンソール
上記の制限はデフォルト値であり、実際は利用者ごとに値が異なる場合があるそうなので、もう少し踏み込んで実際にいま自分が使っているテナンシの制限値がいくつなのかを確認してみようと思います。
OCIコンソール上で自分のテナンシの制限値を確認するには、OCIコンソールの左上のメニューボタンより「ガバナンスと管理」→「Limits, quotas and usage」を開きます。

「制限、割当ておよび使用状況」画面が表示されるので、自分が確認したいサービスを探し出します。
私は「Functions」の「Application Count」を確認したかったので、サービスで「Functions」を選択しました。

公式のドキュメントに記載されているものと同じ値の10が現在のサービス制限の値となっていました。
私は弊社の検証環境のTokyoリージョンで作業をしていたので、「弊社の検証環境のTokyoリージョンではOCI Functionsのアプリケーションは10個までしか作成できない」ということが判明しました。
なので、検証環境を使用している他のメンバーがアプリケーションをすでに10個作成しており、結果として私は作成することができなかったと考えられます。
サービス制限引き上げのリクエスト
検証環境なので他のメンバーにお願いしてアプリケーションを削除してもらうことも可能ですが、もし本番環境だった場合はそうはいきません。
そのようなときは、上記の画面の「サービス制限の引上げのリクエスト」ボタンを押すことで、OCIへリクエストを提出することができます。

リクエストに関して公式ドキュメントから引用すると以下の通りです。
リクエストの送信後、リクエストは処理されます。レスポンスは数分から数日かかる場合があります。リクエストが許可されると、主な連絡先の詳細に指定されたアドレスに確認電子メールが送信されます。
まとめ
- OCIではサービスごとに制限値が存在する
- 私が作ろうとしたOCI Functionsのアプリケーションの場合は10個であることがわかった
- 制限に達してしまった場合は制限を引き上げるリクエストをOCIへ提出することができる
サービス制限の問題が解決できたら、もともとやろうと思っていたOCI Functionsの検証をやってみたいと思います。。。
おわりに
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