目次
はじめに
こんにちは、クラウド事業部の清水(駿)です!
今回は2025年6月12日開催された【HeatWave MySQLへのAmazon RDSからの移行の手順とメリット】 ウェビナーを受講してきたのでまとめを共有します。
私自身はAmazon RDSユーザーなので、HeatWave MySQLと比較してどのようなメリットがあるのか気になっていたのでちょうどよい機会となりました。
本ブログではHeatWave MySQLについてのメリットにフォーカスして執筆します。
こんな方へおすすめの記事です
- OCIについて学習されている方
- HeatWave MySQLの導入を検討している方
- 現状のDBで満足いっていない方
HeatWave MySQL とは
MySQL を使い続けたい。でも “分析” や “AI” ワークロードも高速にこなしたいなどの願いを “1 サービス” で叶えるのが HeatWave MySQL です。
特徴
- Oracle 本家の MySQL 開発チームがフルマネージドで提供。
- Transactional / Analytics / Lakehouse / AutoML / GenAI** をネイティブ統合 。
- インフラ運用やチューニングにかける時間を大幅に削減 。
5 つのコア機能
領域 | 特長 | どんな良いことがある? |
---|---|---|
Transactional (トランザクション処理) |
MySQL Enterprise Edition 相当。スレッドプールで高スケール、マルチ AZ/FD で高可用性 | 基幹システムをそのままクラウド移行 |
Analytics | 分散インメモリ・エンジン HeatWave クラスター が大規模データを秒レベルで集計 | 別途 DWH 不要。BI ダッシュボードがサクサク |
Lakehouse | オブジェクトストレージの CSV/Parquet を 外部表 として即 SQL | データレイクと DWH の統合作業を短縮 |
AutoML | 特徴量選択・精度評価を自動化。SQL/GUI だけでモデル構築 | データサイエンティストがいなくても予測モデルを作成 |
GenAI | RAG/LLM とベクトル検索を DB ネイティブで搭載 | 社内文書検索+生成 AI を簡単に実装 |
HeatWave クラスター
- InnoDB へ書き込んだデータが リアルタイム に HeatWave Node へ複製
- MySQL コンパイラが SQL を OLTP/分析 に自動振り分け
- 分析クエリは HeatWave Node へ プッシュダウン
- インメモリ並列処理で高速実行 → MySQL プロトコルで即返却
- アプリ側のコード変更は基本 ゼロ。既存の MySQL ドライバでそのまま動きます
Amazon Aurora(MySQL 互換)と比較すると…
比較ポイント | Aurora | HeatWave MySQL |
---|---|---|
同時トランザクション性能 | ― | 最大 10 倍 |
4 TB TPC-H 処理時間 | 130 時間 | 0.9 秒 |
月額コスト(200 GB 構成) | 約 2,200 USD(2 ノード) | 約 1,200 USD(4 ノード) |
導入事例から学ぶリアルな効果
企業 | Before → After |
---|---|
NVIDIA | グローバル展開の MySQL をクラウド化。GPU/HPC 連携強化 & 通信遅延削減 & コスト最適化 |
NTT ソルマーレ(コミックシーモア) | 1.5 時間のバッチが 約 2 秒 に短縮。リアルタイム分析が実現 |
ラック | EC2+MariaDB から移行し、運用コスト 64 % 削減/分析 最大 65 倍速 |
ファンコミュニケーションズ | 予算内で 10 倍超 の性能向上。「コスパが圧倒的」と評価 |
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こんなユースケースにぴったり
- OLTP+分析+AI を 1 つの DB で回したい SaaS/FinTech/EC サービス
- Aurora や self-hosted MariaDB から コストも性能もアップグレード したい
- データサイエンティストが少ない環境で AutoML を活用してみたい
- 社内ナレッジを RAG チャットボット 化し、検索体験を劇的に向上させたい
まとめ
- HeatWave MySQL は「MySQL なのに DWH・ML・生成 AI も速い」唯一のフルマネージド DB
- トランザクションから AI まで ワンストップ でこなすのでアーキテクチャがシンプル
おわりに
HeatWave MySQLについて紹介させていただきました。
採用を検討されている方の一助になれれば幸いです。
お知らせ
私達クラウド事業部はクラウド技術を活用したSI/SESのご支援をしております。
また、一緒に働いていただける仲間も募集中です!
今年もまだまだ組織規模拡大中なので、ご興味持っていただけましたらぜひお声がけください。