ACS事業部の亀崎です。2025年4月2日〜4日にKubeCon + CloudNativeCon Europe 2025がロンドンで開催されています。 今回はその初日の模様の速報です。
実はこれまでに3回(EU1回、NA2回)参加させていただいていますが、今回のようにごった返している会場は初めてかもしれません。 休憩時間になると会場のメインストリートが人で溢れている状態です。 参加者が多いのか、それとも会場の導線の影響でそうみえるのか。いずれにしても熱気がすごい。 (夕方とあるOSSのブースで「熱気でロンドンの気温も暖かくなったよ」なんてジョークも出てました)
そんなこんなで今日は本大会のDay1です。今日一日のなかで一番気になった点をご紹介したいと思います。
今年はAI x Observabilityがメインテーマか?!
これまでの、KubeConのキーノート、とくに初日のキーノートは今のCloud native界隈の動向を表しているように思います。 そして今回の最初のキーノートセッションのタイトルは「Into the Black Box : Observability in the Age of LLMs」です。
そして「AI Enabled Observability Explainers」「The Observability Platform Engineering Advantage: From Zero-Code to Monitoring as Code」というものが続きました。これはAIやObservabilityというのがメイントピックの1つなんだということを感じるものになりました。
ここ数年AIのキーノートは増えていました。残念ながら昨年はEU/NAともに参加していないのですが、少なくとも2023年11月のシカゴのKubeConでもAIが取り上げられていたと記憶しています。ただ、その頃はLLMを動かす、ということにフォーカスしていたように思います。それから時間が経過し、LLMを動かす段階からObservabilityを考えるまで変化していると感じます。
この他にもAIやLLMに関するセッションはいくつもあり、やはり単に動かす段階から実践モードに移りつつある内容になっています。 それを象徴するかのようにShowcaseやBreakout SesionでAI Gatewayという言葉を聞く機会も増えました。
今日のBreakout Sessionの1つに「The Explorer's Guide To Cloud Native GenAI Platform Engineering」があります。そこでGenAIを導入していくステップとして以下のように紹介されていました。
- AIを動かすという段階
- デプロイやスケールを意識する段階
- Observabilityを意識する段階
このステップに当てはめると、キーノートから見える変化はまさにステップのように進化していることの現れではないかと感じました。 例年ですとキーノートセッションは割と早い段階でYouTubeで公開されることが多いので、ぜひ皆さんもご覧いただき、今後のトレンドを感じていただきたいと思う次第です。
公式のRecap記事も出ていました.
ちなみに・・・
今後のKubeCon開催の日程もいくつか紹介がありました。2025年は6月に香港、日本、その後インドで開催し、11月に北米アトランタで開催。そして来年以降は
2026 EU・・・アムステルダム 2026 NA・・・ロスアンゼルス 2027 EU・・・バルセロナ(<=今回新しく発表)
となるそうです。
その他個人的なこと
今回の参加の目的は、もちろん最新動向などの情報収集もあるのですが、自分もほんの少しだけコントリビュートしているプロジェクトの方とお話をさせていただくことにありました。さきほど申し上げた通り、会場がすごい人数でOSSのブースなども人がいっぱいで話しをすることなんてできるかな、と今日の午前中は考えていたのですが、うまくスキマ時間をみつけて、Dapr、Open Policy Agent、そしてBackstageといったこれまでにPRを出したり、これまでオンラインでディスカッションしてきた方と実際にあって挨拶することができました。10分程度の短い時間ではありますが、初日からこんなに話す機会があったのはとても良かったです。 いろいろ話をして、「この領域のこんなところならコントリビュートできそうだな」などのイメージも持てたのでとても有意義な1日となりました。
イベントはまだ終わらず
初日の段階から自分の中でのテーマが一気に消化できてしまったので、変な達成感があるのですがイベントはまだDay1。まだまだDay2、Day3と続きます。残りの2日でどういったことが学べるのか、感じられるのか、とても楽しみとなっています。
今回は速報ということで気になった内容だけをまとめて紹介いたしました。 個別テーマに関しては別途機会を設けてご紹介できればと考えていますのでぜひお楽しみに。
Day2/3もご期待ください。それでは。