APC 技術ブログ

株式会社エーピーコミュニケーションズの技術ブログです。

株式会社 エーピーコミュニケーションズの技術ブログです。

問題集ベースで勉強して AWS Certified Solutions Architect / DevOps Engineer - Professional に合格しました

はじめに

こんにちは。クラウド事業部の野本です。

AWS の中身をほとんど知らない状態から3ヶ月頑張り、どうにかプロフェッショナル資格2種類 (SAP-C02, DOP-C02) に合格できました。

今回はほぼ Web 問題集だけで勉強するという方法をとりましたので、その過程と結果を書き残します。何かしら参考になれば。

要点(感想)

  • 試験時間3時間でも厳しいほど問題が多くて長いので、速く解けるようになる練習は重要でした。
  • 選択肢内の間違いを指摘できるようになるまで学習すると、速さや正確性の向上に役立ちました。
  • 問題文を下手に記憶して慣れてしまうと、初見の問題への対応力が落ちて試験で苦労しました。問題集を何周もするより、1周目に本気で解くほうが大事に感じました。
  • 問題集の解説をメモに蓄積・整理していくことで、体系的な参考書なしでもある程度はサービス内容を掴めました。学習効率はともかく、ジグソーパズルのようで楽しかったです。

勉強期間と試験結果

各資格の勉強期間および試験成績は以下のとおりです。

資格 勉強期間 スコア
Solutions Architect - Professional
(SAP-C02)
8週間 881
DevOps Engineer - Professional
(DOP-C02)
3週間 905

日々の勉強時間は平均して2〜3時間でした。 DOP は無理矢理3週間に収めただけで、本当はもう1週間ほしかったです。

勉強前のスキル

  • 業務はサーバーサイドアプリケーションの開発が中心です(プログラミング大好き)。関連して CI/CD やコンテナ技術なども扱っています。
  • AWS は頻出サービスの名前なら知っている程度です。コンソールにサインインしても次に何をすればいいかわからない有様です。
  • 他のクラウドサービスの利用経験はそこそこあります。 Google Cloud Platform では過去に Professional Cloud Architect (PCA) の資格を取得しました。

→ PCA に合格していたことから、 Associate を飛ばして SAP を直接狙うことにしました。

勉強過程の詳細

参考書を使わず、問題集で大量の問題に触れて馴染んでいくという縛りプレイ勉強方式で進めました。

問題集は Web の Cloud License を初めて利用しました。 SAP / DOP ともに600問近くあり(※ DOP は半分ほど旧問題)、7問1組のため学習ペースを作りやすく感じました。また有料プランが90日間というのも、一定期間に集中して頑張ることに繋がりました。

SAP

EBS と言われても何のことかわからない」といった状態からのスタートです。

  • 問題集 1周目(2週間)
    • とにかく語句に慣れることを目指しました。サービス名や機能名などを文章から収集して雰囲気を感じ取り、また横文字が苦手なので英単語で意味のわからないものを辞書で調べました。
    • 問題文を理解できないなりに、考えて解くことはしました。可用性くらいなら他クラウドの知識も役立ちますし、オンプレからの移行や災害復旧(DR)戦略など典型的な出題パターンがあるものは自然と覚えられました。
  • 問題集 2周目(6週間)
    • 語句には慣れたので、サービスについての学習を本格的に始めました。
    • 解説をもとに、サービスの性質についてメモを積み重ねて理解していきました。
      出題分野はシャッフルされているため最初は情報が断片的なものの、メモ量が増えるに連れて内容が繋がっていきました。
    • また、解説には選択肢の間違いの理由もいくつか書いてあるため、 AWS でできないこと・非効率なことも情報収集しました。
  • 模擬試験
    • 2時間程度で解けて、正答率は約9割でした。
    • 短期間に解きすぎたためか、「ある〇〇会社」のような特徴的な文章から正答を思い出せてしまう問題点が浮き上がりました。

文章から正答を思い出せてしまうと、もう問題を解き直しても大して考えなくなり、あまり勉強にならなくなってしまいました。メモを纏めてあったのが救いで、試験まではそれを見返して記憶の整理をしました。

試験本番では初見の問題への対応に苦労して試験時間ギリギリまでかかり、合否の確率が五分五分に感じるくらいの出来でした。試験結果のスコアはなぜか高かったですが、実感が全然ありません。

DOP

何にせよ目標だった SAP は合格し、問題集の有料プランの期間が1ヶ月余ったため、現業に近いことなどを考えて DOP にも挑戦することにしました。

  • 模擬試験
    • 今回は語句の心配は無いため、最初に現在の実力を確認しました。
    • 結果は6割とまあまあ良く、頑張れば合格できそうな感触でした。
  • 問題集(3週間)
    • SAP のときと同様に、解説をもとにメモを積み重ねて理解していきました。
      • 分野は狭いものの深く問われるため、設定による動作の違いなどは追加で公式ドキュメントやブログ記事を調べました。
      • 旧問題の範囲については、古い情報とわかったものはその旨もメモしました。
    • 本番で初見の問題に対応できるよう、1周目なうちに速さも意識して解く練習をしました。
      • 素早く読んで2分以内に回答を決める → 文章を隅々まで読んで熟考する → 解答・解説を確認する、ということを繰り返しました。
      • 選択肢を除外できるポイントがわかってきてからはだいぶ楽になりました。
    • 「 SAP よりは簡単」との噂を聞いていたのですが、私にとっては新しく覚えることが多く、同じくらい辛かったです。
  • 模擬試験 2回目
    • 2時間程度で解けて、正答率は約9割でした。
    • 問題文を過剰に覚えてしまっている感じはありませんでした。(印象的な問題自体が SAP より少ないのかもしれません)

試験本番では、 SAP の教訓で対策したことが活きて時間に余裕を持って回答でき、合格ラインを確実に越えているという手応えがありました。

まとめ

AWS をほとんど知らない状態から始めて、問題集を活用してどうにか SAP / DOP 合格までこぎつけました。問題を解けるように練習したというのはもちろんですが、問題に触れて慣れていくという勉強方法が性に合っていてやる気を維持できたという面もあったと思います。

問題集ベースで覚えたことはあくまで試験に対応するための知識なので、まだ業務では「他チームの人が AWS について話していることが頭に入るようになった」程度です(その進歩はとても嬉しいですが)。今後は実際にサービスを触り、知識の穴を埋め、業務で AWS を活用できるよう引き続き頑張ります。