
こんにちは。クラウド事業部の遠見です。
- 本記事は、Microsoft Learn(以下、MS Learn)のラーニングコースを実際に受講・検証したエンジニアが、内容をできる限り客観的に共有することを目的に作成しました。
- アイキャッチ画像はイメージです。画像内のロゴや名称は各社の商標または登録商標です。
前回に続いて、MS Learnのラーニングコースで学習しています。
今回は、以下のコースで実際に環境を構築して、Microsoft Foundry(旧Azure AI Foundry)ポータルとVS Code拡張機能を使用してAIエージェントを構築・デプロイするハンズオンを行いました。
この記事では、ハンズオンの手順に沿って進めた様子をまとめます。
今回も手順通りにすんなりとは進まず、様々な「リアルな壁」にぶつかりました。
公式の手順には載っていない独自の検証や工夫したポイントも含めて、オリジナルな体験記としてお届けします。
目次
検証日時
2026年3月11日の情報になります。
検証環境
ハンズオン手順にある前提条件を踏まえて、検証で利用した環境は以下です。
- VS Code: 1.110.1
- Python: 3.12.4
- Git: 2.51.1.windows.1
プロジェクト作成
まずは、Microsoft Foundryポータルにアクセスします。

「ビルドを開始する」をクリックし、プロジェクトを作成します。

Azureを見てみると、リソースグループとその配下に「Azure AI Foundry」リソースが作成されていました。

プロジェクト作成後、エージェントを作成します。
プロジェクトのトップページの「ビルドの開始」を展開し、「エージェントの作成」をクリックします。

it-support-agentというエージェントを作成しようとしたところ、最初の壁に直面します。
Automatic deployment failed: No models with sufficient capacity available in the current regionというエラーが発生しました。

AIに原因を聞くと、最初に選択したEast US 2リージョンは非常に混雑しており、自動デプロイに必要な「空き枠」が枯渇している、とのことでした。
そこで、West US 3、Japan East、Sweden Central、West Europeなど様々なリージョンでプロジェクトを作り直して試しましたが、残念ながら全滅でした。
最終的には自動デプロイを諦め、モデルカタログから「手動デプロイ」を行うことにしました。
「グローバル標準」はTPM(1分あたりのトークン数)が0になっていたため、「Standard」に変更してようやくデプロイに成功しました。

「エージェントとして保存」を選択し、エージェントの作成を行いました。

「モデルカタログから手動デプロイ」で成功したということは、自動プロビジョニング時のリージョン選択と、選択したモデルのリージョンが不一致だった可能性もあります。
他にも解決手段がありそうですが、今回はこのまま進めていくことにしました。
エージェントの構成とツールの追加
エージェントが作成できたら、AIの役割を定義する「手順(Instructions)」を設定し、ツールを構成します。
ここでまたしても壁にぶつかります。
「新しいFoundry」UIでは、「コードインタープリター」のトグルがグレーアウトして使えませんでした。

ここからは、旧UIの切り替えを行うことで後続のハンズオンを続けることができました。

「ナレッジ」の「追加」を選択し、ローカルファイルから IT_Policy.txt をアップロードしました。

「アクション」の「追加」を選択し、コードインタープリターからCSVファイルsystem_performance.csvをアップロードしました。

アップロードが完了しました。

プレイグラウンドでテストします。

まず、ナレッジのファイルを読み取るプロンプトを実行しました。
こちらはうまくいきました。
読み取っているファイルにも IT_Policy.txt が表示されています。

次に、CSVデータを読み取るプロンプトを実行しました。
こちらは「データにアクセスできません」とエラーになってしまいました。

It appears that I do not currently have access to the system performance data. If you could upload the specific file containing the performance data, I will be able to analyze it for any concerning trends.
CSVファイルを入れなおしたり、何度かプロンプトを実行させたりしてみましたが、読み込むことができませんでした。
結果的には、プロンプトからファイルを直接選択し、CSVデータを直接読み込ませるようなプロンプトに変えることで、なんとかコードインタープリターを動作させ、グラフを描画させることに成功しました。

ちなみに、旧UIで作成したエージェントは、現状ではそのまま新UIに引き継ぐことはできず、新UIで「新しいエージェント」として保存する必要があるとのことでした。

VS Code拡張機能からの実行とPythonの沼
ポータルでの検証後、VS Codeを使ってプログラムからエージェントにアクセスしてみます。
VS Codeに「Microsoft Foundry」拡張機能をインストールします。

VS Codeの左側のアイコン列にMicrosoft Foundryの拡張機能アイコンが追加されます。
そのアイコンをクリックし、「Set Default Project」をクリックします。
初回はまずAzureへのサインインを求められるのでサインインします。

サインインができると、プロジェクトが選択できるようになるので、利用しているプロジェクトを選択します。

すると、VS Code上でエージェントが利用できるようになります。
私の場合、今回旧UIからエージェントを作成したため、「Classic Agents」ディレクトリにエージェントが格納されています。
エージェントを選択すると、AGENT PREFERENCESが表示されます。
「Open Playground」を選択し、拡張機能のプレイグラウンドからエージェントと対話してみます。

プロンプトにハンズオン手順のコメントを入力すると、回答が返ってきました。

「File Search」のアイコンにマウスカーソルを合わせると、エージェントが裏でどのファイルを読み込み、どのようなスコアで評価しているかのJSONデータで確認できました。

続いて、Pythonのサンプルプログラムからこのエージェントを呼び出す検証ですが、こちらは結論としてはうまくいきませんでした。
Gitでリポジトリをクローンし、Pythonの仮想環境を作成・アクティブ化して依存関係をインストールしました。
環境変数に設定する「プロジェクトのエンドポイント」ですが、手順にあるVS Code上からの「Copy Endpoint」が見当たらなかったため、Microsoft Foundryポータルから直接コピーして設定しました。

いざPythonスクリプトを実行!…としたのですが、ここでPythonの実行エラーが発生してしまいました。
(.venv) PS D:\Azure\mslearn\training\modules\develop-ai-agents-azure-vs-code\mslearn-ai-agents\Labfiles\01-build-agent-portal-and-vscode\Python> python agent_with_functions.py Error: PROJECT_ENDPOINT environment variable not set Please set it in your .env file or environment
手順通り環境変数はセットしているはずだったのですが、うまくいきませんでした。
.envファイルへの記述や環境変数の読み込みが正しく反映されていないようでした。
Pythonの os.environ や dotenv 周りの挙動を再確認する必要がありそうです。
コードを付け足したりしてデバッグを試みたものの、残念ながら今回は直すことができず、ここで一旦クリーンアップ(リソースの削除)を行うことにしました。
(ブログでは成功した部分だけを書きがちですが、こういうリアルな失敗もハンズオンの醍醐味かなと思っています)
検証にかかったコストについて
いろいろとリソースを作ったり消したり、リージョンを変えて試行錯誤した結果、今回の最終的なコストは約150円でした。

躓きながらも、数百円で最新のAIエージェント構築プロセスを実際に体験できるのは、クラウドならではのメリットだと思います。
まとめ
今回は「Microsoft FoundryポータルとVS Codeを使ったAIエージェントの構築」のハンズオンに挑戦しました。
デプロイ失敗や、UIのバージョン違いによる混乱、そして最後のPython実行エラーなど、手順書通りにはいかない「リアルな苦労」をたくさん味わいました。
しかし、トラブルシューティングを通して、手動デプロイの方法や各ツールの仕様について深く学ぶことができました。
Python連携の完全動作は今後の宿題となりましたが、ポータルとVS Code拡張機能を組み合わせたハイブリッドな開発アプローチの可能性は十分に感じられました。
今回の悔しさをバネに、引き続き学習を深めていきたいと思います。
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