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【実録】AWS Cost Explorer で深掘り調査 - 隠れたコスト3選

はじめに

こんにちは、クラウド事業部の梅本です。

弊社には検証目的で自由に使える AWS 環境があります。数か月前、その検証環境でこんなことがありました。

不要なリソースはルールに従って自動で削除されているのですが、「ちりも積もれば山となる」 気づけば請求額が上がってしまっていたようです。

そこで今回は、そんな見落としがちな隠れたコストを、実際の環境で調査した実録としてご紹介します。皆さんのコスト最適化の参考になれば幸いです。

AWS Cost Explorer での調査方法

今回は、AWS のコストを詳細に可視化・分析できる AWS Cost Explorer を使って、隠れたコストを探索しました。

具体的な調査手順は以下の通りです。

  1. 日付範囲の指定
    • 調査したい期間(例: 該当月の1日〜月末)を設定します。
    • 当月の場合は、1日〜昨日までを指定すると良いです。当日や月末まで指定すると予測値が反映され、グラフが変動する可能性があるため注意が必要です。
  2. ディメンションの設定(サービス別)
    • 最初のディメンションは「サービス」を指定します。
    • グラフは「横並びの棒グラフ」にすると、各サービス間のコスト比較がしやすく、視覚的に傾向を捉えやすいです。
  3. 詳細調査のためのタブ複製
    • 特定のサービスの詳細を掘り下げたい場合は、現在のブラウザタブを複製しておくと便利です。これにより、元のサービス全体ビューを保持したまま、別の視点で分析を進められます。後で他のサービスも確認したい場合に役立ちます。
  4. ディメンションの変更(使用タイプ別)とフィルタリング
    • 複製したタブで、ディメンションを「使用タイプ」に変更します。
    • さらに、フィルターで「サービス」を対象のサービス(例: CloudTrail)に絞り込みます。
  5. コストの内訳確認
    • この手順で、対象サービス内の詳細なカテゴリ区分(例: API呼び出し、データストレージなど)や、場合によってはリージョンごとのコストまで把握できるようになります。

上記の調査方法で見つけた、3つの隠れたコストについてご紹介します。

隠れたコストその1:AWS CloudTrail

まず最初に見つかったのは、AWS CloudTrail のコストです。

AWS CloudTrail は、AWS アカウント内で実行される操作を記録し、監視するサービスです。CloudTrail では直近90日間の履歴を表示・検索・ダウンロードできるほか、進行中の管理イベントのコピーを1つ無料で S3 バケットに配信できます。このため、2つ目以降のイベントコピーを設定すると、追加で従量課金が発生します。

Cost Explorer で詳細を見ていくと…

PaidEventRecorded という項目で料金が発生していました。これは、管理イベントのコピー先が複数設定されている場合に発生するコストです。

案の定、私たちの環境でも複数のコピー先が設定されていました。おそらく、お試しや検証目的で作成されたものがそのまま残ってしまったのかもしれません。

詳細な料金については、以下のAWS公式ページをご参照ください。

aws.amazon.com

隠れたコストその2:AWS Config

次に目をつけたのは、AWS Config のコストでした。

AWS Config は、AWS リソースの設定履歴や変更点を記録し、その変更を追跡・監視するサービスです。このサービスは記録回数に応じて課金される仕組みで、記録の頻度を設定できます。

私たちの環境では、リソースの変更がある度に 都度記録 する設定になっていたため、その頻度が高く、結果として金額が多くなってしまっていたようです。

セキュリティやガバナンスの観点から本番環境では高頻度での記録が求められることが多いですが、検証環境においては、記録頻度を下げても問題ないケースは少なくありません。

AWS Config の課金体系や設定については、以下の記事で私も勉強させていただきました。

qiita.com

隠れたコストその3:利用頻度の低いリージョン

最後に発見したのは、普段あまり使用しないリージョンで稼働しているサービスによるコストでした。

特定のサービスや機能が「このリージョンなら安価に利用できる」「あのリージョンでしか提供されていない」といった理由で、普段使うリージョンとは異なる場所でリソースを構築することはよくあります。しかし、往々にして、お試しや検証のために構築したものの、削除を忘れてしまうケースが見受けられます。

今回も Cost Explorer で調べてみると、まさにそれが当てはまりました。

どうやら、AI関連の検証で作られたと思われる OpenSearch Service が、利用頻度の低いリージョンで稼働したままになっていました。

おわりに

いかがでしたでしょうか。みんなで共有して使う検証環境では、知らず知らずのうちにコストが膨らんでしまうことを実感しました。

特に3つ目の利用頻度の低いリージョンにまたがってリソースが使われているケースは、「ここでこんなものが動いていたのか!」という意外な発見につながることがよくあります。私たちの事例が、皆さんの環境における隠れたコストを見つけるヒントになれば幸いです。

AWS Cost Explorer は、このような隠れたコストを見つけるための強力なツールです。最近も新しい機能が追加されたので、さらに詳細な分析が可能になっているかもしれません。ぜひ以下の記事もご覧いただき、皆さんの環境でのコスト最適化に役立ててみてください。

techblog.ap-com.co.jp

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本記事の投稿者: t-umemoto
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