はじめに
こんにちは!クラウド事業部の宇野です。
Oracle Cloud Infrastructure 2024 Certified Architect Associateの資格を取得したことをきっかけに、Oracle Cloud Infrastructure(OCI)、AWS、Azureにおける自動スケーリングの違いを整理しました。
自動スケーリングとは?
自動スケーリングは、需要に応じてコンピューティングリソースを動的に増減させる仕組みです。これにより、コスト効率と安定したパフォーマンスを両立できます。
OCIの自動スケーリング
リソース | スケーリング設定の基準 |
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インスタンスプール | CPU、メモリ、カスタムメトリクス、スケジュール設定 |
Kubernetes Cluster(OKE) | Pod数のHPA、ノードプールのスケーリング |
Functions(FaaS) | リクエスト数に応じて自動スケーリング |
Block Volume | I/O負荷に応じたパフォーマンス自動チューニング |
特徴
- インスタンスプールと自動スケーリング構成を利用
- 柔軟なメトリクス設定とガバナンス制御
AWSの自動スケーリング
リソース | スケーリング設定の基準 |
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Elastic Beanstalk | ASG連携でリクエスト数やCPU使用率 |
DynamoDB | キャパシティーユニットの自動調整 |
SageMaker Endpoint | 推論リクエスト数に応じたスケーリング |
ElastiCache | クラスタリサイズ等の一部自動化 |
特徴
- Auto Scaling Group (ASG) を中心に構成可能
- CloudWatchとの柔軟な連携で詳細制御可能
- スポットインスタンスによるコスト最適化
Azureの自動スケーリング
リソース | スケーリング設定の基準 |
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仮想マシンスケールセット(VMSS) | CPU、メモリ、ネットワーク、ディスクI/O、スケジュール |
Web Appサービス(PaaS) | HTTPリクエスト数、CPU、メモリ |
Functions(FaaS) | イベントトリガー(HTTP、Timerなど) |
AKS(Kubernetes) | PodのHPA、クラスタのCA(Cluster Autoscaler) |
Cosmos DB | RU/sベースのスループット自動調整 |
App Gateway WAF v2 | トラフィック量に応じたスケーリング |
Container Apps | KEDAベースのイベント・HTTPトラフィックスケーリング |
特徴
- Azure Monitorと連携したリアルタイムスケーリング
- PaaSとFaaS間の自動化が得意
比較まとめ
- OCI:セキュアでガバナンス重視。インフラ制御が得意
- AWS:スケーリング対象とオプションが圧倒的に多い
- Azure:PaaS/FaaS統合とリアルタイム反応に優れる
今回の資格取得を通じて、OCIに関する知見が深まりました。今後も実践的なクラウド技術の学びを発信していきます。
おわりに
私達クラウド事業部はクラウド技術を活用したSI/SESのご支援をしております。
また、一緒に働いていただける仲間も募集中です! ご興味持っていただけましたらぜひお声がけください。