目次
はじめに
こんにちは、エーピーコミュニケーションズの松尾です。
今回はOCIのVMwareソリューションであるOracle Cloud VMware Solution(以下、OCVS)の構築を途中まで、紹介したいと思います。
なぜ「途中まで」なのかはサブスクリプションが。。
本記事で分かること
- OCVSの概要
- OCVSの構築の流れ(途中まで)
OCVSとは
OCIでVMwareを利用することができるサービスです。OCI内にVMware仮想化基盤を構築して、ユーザがVMwareを使うことができます。
他クラウドにもVMwareを扱う同様のサービスはありますが、OCVSのメリットは次のような点です。
- 高スループット
OCVSでは、仮想化基盤リソースを「ユーザのOCIアカウント内」に持ちます。そのため、仮想化基盤の各リソース(ホストサーバ、ストレージ、ネットワークなど)間がネットワーク的に近く、通信が高速に実行されるようになっています。他クラウドでは、仮想化基盤リソースは専用のアカウント等で構築されることが多いです。
- Root権限が持てる
OCVSはユーザは構築したVMwareのRoot権限を持ちます。
これにより例えば、パッチ適用やその他アップデートなどのタイミングを完全に制御することが出来るようになります。言い換えると、ユーザ側で管理しなければいけない、とも言えます。
他クラウドでは、パッチ適用などはクラウド提供側でコントロールされる範囲が多いです。
構築の参考
OCVSのチュートリアルがあったため、こちらを参考に構築を進めていきます。
SDDC(Software Defined Data Center)の作成
チュートリアルではマルチホストが紹介されていますが、今回は単一ホストで構築してみたいと思います。
まずはOCVSを選択。
SDDCの作成。
「基本情報」でSDDC名を設定し、HCXは無効状態にしていきます。
ここでのポイントは構築までに「最大で2時間半」かかるという点。構築タイミングは考えておく必要があります。
SSHキーはssh-keygenやPuttyで生成しておいたものを使っていきます。
「クラスタの定義」でクラスタ詳細を設定していきます。
複数ホストでESXiの数は3とします。
シェイプは最小構成のままとします。
料金の支払いタイプはオンデマンドのままで進めていきます。
ネットワーキングではVCNを選択します。今回は新規構築しておいたVCNを設定します。
クラスタCIDRは、クラスタへ割り当てるCIDRを設定します。今回はチュートリルと同じ/21にしていきます。
ネットワーク詳細の表示を開くと、デプロイされるサブネットやVLAN情報が確認できます。
クラスタワークロード用のCIDRは今回は指定無しで進めてみます。
「通知」は無効のままで進めます。
確認画面でパラメータを確認したら送信でクラスタ設定を閉じます。
SDDC全体の確認後、作成していきます。
SDDCの作成時、「Tenancy is NOT whitelisted for VMware SKU」というエラーメッセージが表示されました。
確認していくとリソースの作成上限緩和が必要だったため、構築可能な数を申請しました。
が、上限緩和にはサブスクリプションが年間前払いの「Universal Credits」である必要があることが判明。現状は従量課金の「Pay As You Go」のため、上限を緩和出来なかったという結果でした。。
プランを変更すれば良いのですが本記事は一旦ここまでとします。
まとめ
OCVSを使ってオンプレのVMware環境との接続を試してみたかったでのすが今回は出来ない結果となってしまいました。
IPアドレスの変更することなくクラウドのVMwareへ移行するなど、試してみたい機能はいくつかあるので準備を整えてから改めて検証してみたいと思います!
Oracleの簡易見積もりサイトでみてみると、(おそらく)最小構成でもそれなりの料金がかかります。最低利用期間は8時間とあるのでざっくり12,000円程度。(112万/744*8)
ご利用は計画的に!
おわりに
私達クラウド事業部はクラウド技術を活用したSI/SESのご支援をしております。
また、一緒に働いていただける仲間も募集中です! ご興味持っていただけましたらぜひお声がけください。