APC 技術ブログ

株式会社エーピーコミュニケーションズの技術ブログです。

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KubeCon EU 2023: エコシステムにおける説明責任による持続可能性を求めて

ACS事業部の谷合です。
今回一つの流れとなっている持続可能なシステムについてのセッションのご紹介を行います。

Motivation

一般的に1-10%のDC、ICT間で総電力量が増えているそうです。
そこで、ソフトウエアシステム自体にエネルギー量の計算をさせ、説明責任を持たせたいとのことで、開発を行っているとのことでした。
主には以下のデータを取得することを目的としているようでした。

  • Keplerでワークロードごとのエネルギー消費量計算を行う
    • 二酸化炭素
    • 総電力量
  • OpenTelemetry + Jaegerでの監視をもとにPodレベルで計算を行う
    • ストレージリクエスト電力量

今回は主にKeplerに焦点を絞ってレポートします。

Demo

以下の流れのデモがありました。

セッション中にデモ動画とリポジトリが共有されていましたので、こちらにも貼っておきます。

Keplerアーキテクチャ

  • KeplerはeBPFでデータを吸い上げ、集約、モデリング、Metrics化しているとのことでした。 Metrics化したデータをGrafanaで可視化したものがこちらになります。

Keplerのリポジトリはこちらになるので、ご確認ください。 github.com

今後の動向

以下のことに取り組むとのことでした。

  • オーバーヘッド
    • トレースにはどれだけのオーバーヘッドが発生するのか、またオーバーヘッドを軽減する方法。
  • 自動化
    • エネルギーの帰属を自動化し、報告し、可視化することは可能か?
  • 最適化
    • エネルギー消費を抑えるためにリソースを再設定できるか?
  • ポリシー
    • エネルギー消費量の制限をバケットポリシーとして使用できるか?

さいごに

IT業界でも環境配慮は進んできております。
また、データセンターレベルでいうと、そのものがすさまじい電気消費量の象徴でもあります。
データセンター内のサーバーだけなく、ソフトウエアレベルにまで電気消費量削減が求められる未来が来るかもしれませんね。
あらかじめこういったツールの情報は、仕入れておいてもいいかと思います。

ACS事業部のご紹介

私達ACS事業部はAzure・AKSなどのクラウドネイティブ技術を活用した内製化のご支援をしております。
www.ap-com.co.jp また、一緒に働いていただける仲間も募集中です!
今年もまだまだ組織規模拡大中なので、ご興味持っていただけましたらぜひお声がけください。 www.ap-com.co.jp

本記事の投稿者: 谷合純也
AKS/ACAをメインにインフラ系のご支援を担当しています。
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